...膿を持った腫物が一箇所なら直り易(やす)いが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...仲直りをして見ようと思ったのです...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...旦那は御隠居と仲直りはしても...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...生活が立て直りはしないんだからね...
豊島与志雄 「野ざらし」
...頬かむりのままで男が少し居直りの形になって...
中里介山 「大菩薩峠」
...平次はとぐろをほぐして日向(ひなた)へ起き直りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次は庭の方へ向き直りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...膽(きも)をつぶして起き直りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お互に水掛論(みづかけろん)をし合つて二人共怒つたまゝ別れてそれきり仲直りしなかつたのです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そのときミーファに向き直り...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...亀は水に入ると、すぐ自由を取もどして、上手に起直り、三度ほど波の上に頭を出して、こちらを見い/\、どことも知れず姿を隠してしまひました...
宮原晃一郎 「動く海底」
...心あるすべての人々を憤らせる居直りぶりが示されている...
宮本百合子 「一票の教訓」
...「こんなふうに田舎者であることが少し直りましてから」と女の言うのも道理であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...(b)世の中はなかなか直りにくいものである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...高梨と仲直りした...
山本周五郎 「青べか日記」
...やがて机のほうへ向き直り...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...もう勘弁して仲直りをしましょう」彼はしどろもどろなことを云って...
山本周五郎 「雨あがる」
...「かれらは先手を打った」吉太郎が仲間に向ってそう云った、「――われわれの先手を打って、典木氏を懐柔しようとしたんだ」「なんだいそれは、あいつらになにか魂胆でもあるというのかい」「その喧嘩はわざと拵(こしら)えたものなんです」白井九郎兵衛が云った、「――井上が仲裁に出ることも、仲直りの宴会も、初めからみんな計画されたことなんですよ」「へえ、妙な趣向を凝らすもんだね、こっちじゃあみんなそんな手数をかけて人と知合になるのかい」「そんなばかなことはありません、かれらは特に理由があってそうしたんです」野村吉太郎が沈んだような声で云った...
山本周五郎 「思い違い物語」
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