...狂が直らんので……...
石井研堂 「元日の釣」
...「開国始末」で冤(えん)を雪(そそ)がれた井伊直弼(いいなおすけ)の亡霊がお礼心に沼南夫人の孤閨(こけい)の無聊(ぶりょう)を慰めに夜な夜な通うというような擽(くす)ぐったい記事が載っていた...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...ただ其甲州に面した方面に直下一万尺...
高浜虚子 「富士登山」
...宿直した樹明君が帰つて行く...
種田山頭火 「行乞記」
...必ずしも直接文献の引用注解によらないより一般的な解釈の哲学もあるし...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...素直(すなお)にお暇の出ないことは知れているから...
中里介山 「大菩薩峠」
...恐ろしい幻滅に直面して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...其處へ行くとあつしなんか人間が直(ちよく)だから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この家では一番美しくて、一番正直で、一番面白い話を持っていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...キャラコさんのほうへ向き直ると...
久生十蘭 「キャラコさん」
...従って直接ではないにしても間接にこれを創造したのは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その哲学がどのようにして作られてゆくかを直接に見ることであった...
三木清 「西田先生のことども」
...直に或る既成の哲学的概念に順応して行こうとする傾向がある...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...愕然として再び起き直って蔀のそばに寄って外を眺めた...
室生犀星 「野に臥す者」
...又故(もと)の直接の手段に立ち戻つて此書を蘭軒に寄せた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...槍を持ち直してからのすばやさは水際立っていた...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...往来へ出ると同時に私は直ぐ横の煙草屋の飾窓(ショーウインド)の前に立った...
夢野久作 「冥土行進曲」
...往年の父信玄が直属のつわものとは...
吉川英治 「新書太閤記」
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