...睡眠療法でどうにか直りかけていたのに...
梅崎春生 「幻化」
...小槌屋に仕立てを頼んで置いた色直しの衣裳も...
谷崎潤一郎 「細雪」
...母は一と眼で直ぐに事情を悟ったらしかったが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...東北地方凶作の惨状は人から聞いたり新聞で読んで察してはゐたけれど、今朝、新潟の金井さんからの手紙で、直接知らされて、その窮境はまことにいたましいと思つた、そして自分を省みて、勿体ないと感じないではゐられなかつた、私は私としてあまり幸福である、私は幸福すぎるではないか...
種田山頭火 「其中日記」
...直接のかつ計量し得る関係を有しないため...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...彼等も玉川の近辺で千歳村なら直ぐ分かるだろうと大束にきめ込(こ)んで...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...貴様の心は、素直であるが、少しの余裕もない...
直木三十五 「南国太平記」
...遥(はる)かに都合が好いと考え直した彼は...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...二三等直通列車が走った...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...失神する直前の、無限に墜落するあのたよりなさ……官能をギリギリまでおしつめ、粉々にしてしまうような苦悩のつづけ撃ちだったが、それ自体は不愉快なものではなく、苦痛の極の恍惚といった、言い知れぬ感動に思わず竦みあがる瞬間もあった...
久生十蘭 「虹の橋」
...彼の率直さはそんな偏見を持つすべての人々を啓蒙(けいもう)することができたであろうが...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...決して相手の顔を直視することなく横を向いて...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...バショウの高く直立せる円柱状の茎はじつは本当の茎ではなくいわゆる偽茎であって...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...辰男は枕を直して目を閉じた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...そして直ぐ表へ飛び出すやうにして不意にふりかへると...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...袂(たもと)を直すふりをして...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...亭亭(ていてい)と大毛槍(だいけやり)を立てた如くに直立し又は斜(なゝめ)に交錯して十丈以上の高さに達して居る椰子(やし)林を颯爽(さつさう)たる驟雨(しうう)に車窓を打たれ乍(なが)ら...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...つい正直に打ち明けてしまったのだった...
吉川英治 「私本太平記」
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