...目鼻立ちも甚だ都会じみていない...
芥川龍之介 「一夕話」
...目鼻立ちの凜(りん)として...
泉鏡花 「印度更紗」
...目鼻立ちは決して悪くないと思ふんだ...
太宰治 「お伽草紙」
...私は、ことし二十四になりますけれども、それでもお嫁に行かず、おむこさんも取れずにいるのは、うちの貧しいゆえもございますが、母は、この町内での顔ききの地主さんのおめかけだったのを、私の父と話合ってしまって、地主さんの恩を忘れて父の家へ駈(か)けこんで来て間もなく私を産み落し、私の目鼻立ちが、地主さんにも、また私の父にも似ていないとやらで、いよいよ世間を狭くし、一時はほとんど日陰者あつかいを受けていたらしく、そんな家庭の娘ゆえ、縁遠いのもあたりまえでございましょう...
太宰治 「燈籠」
...どう云う目鼻立ちであったか纒(まと)まった印象は残らないながら...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...目鼻立ちの整然とした麗人には違いないけれども...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...のっぺりした皮膚が優雅な目鼻立ちを包んでいて...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...しずかに脇息(きょうそく)に靠(もた)れているであろうその冷やかな美しい目鼻立ちを空(くう)に描いた...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...いずれもはっきりとした目鼻立ち...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...目鼻立ちのよく整ったその細君と...
徳田秋声 「黴」
...その目鼻立ちの何処となく...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...目鼻立ちも端麗に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...目鼻立ちがキリヽとして」「大層な肩の入れやうだね」「――父が無理を申して濟みません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...色白の目鼻立ちの粗く美しいキリリとした女が...
正岡容 「圓太郎馬車」
...ハッキリした目鼻立ちの顔中が...
正岡容 「小説 圓朝」
...気品のある色白な目鼻立ちに...
吉川英治 「江戸三国志」
...彼女の高貴めいた身装(みなり)だの端麗(たんれい)な目鼻立ちが...
吉川英治 「魚紋」
...しかし、色は白いし、目鼻立ちもよく、容貌では較べものにならない...
吉川英治 「新書太閤記」
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