...二三日前に百花園からつるの手をつけてある目籠に長命菊つくし石竹の苗其他数種の青草を植込にしたやつを買って来て置いたのを持って往ったのであるきょうは暖炉の掃除をやったとの事で先生は八畳の座敷に石油暖炉をたき東向になってねていられた...
伊藤左千夫 「根岸庵訪問の記」
...大きな目籠(めかご)に駒下駄も空気草履も泥だらけの木履も一つにぶち込んで...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...小目籠(めかい)と庖刀を持って...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...其処(そこ)に卵の殻(から)を沢山入れた目籠に...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...(明治四十五年 六月十日)ムロのおかみ目籠(めかご)を背負(せお)って...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...猟の獲物(えもの)をつめた目籠(めかご)を手みやげにしたり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...目籠(めかご)の中へ何か野菜類を入れたのを小脇にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...いいよ」お雪ちゃんは摘草用(つみくさよう)の切出しを目籠の中からさぐり出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...目籠の中へ手を入れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...良薬は口に苦し……」目籠の中の植物の一つ一つに就いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...目籠さへ立てゝ置けばその目の夥しいので怖れて逃げてしまふので人間が無事で濟むのだといふ言ひ傳になつて居る...
長塚節 「十日間」
...これは目籠の底の角々は☆如此(かく)晴明九字(あるいは曰く晴明の判)という物なればなり...
南方熊楠 「十二支考」
...鉋屑(かんなくづ)が溜(たま)ればそれを目籠(めかご)に押し込んで外へ捨てに行つたり...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...浅き目籠(めご)の縁(ふち)を持ちたり...
森鴎外 「うたかたの記」
...目籠には、常盤木(ときわぎ)の葉、敷き重ねて、その上に時ならぬ菫花(すみれ)の束を、愛らしく結びたるを載せたり...
森鴎外 「うたかたの記」
...目籠(めかご)の目の数の多いのに驚いて...
柳田国男 「年中行事覚書」
...あの邊では目籠をかかへて拾つてゐたから...
横瀬夜雨 「春」
...彼は捕(と)った兎を目籠に入れる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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