...戸障子をきしませながら雪を吹きまく戸外の荒々しい自然の姿に比べてはことさらそれが目立った...
有島武郎 「或る女」
...一番目立ったのは唇だが...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...青い顔に赤い疵が目立った...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...くびに年寄りじみたしわが目立った...
高見順 「いやな感じ」
...それが動機になって子供は空のよくはれた晩には時々星座図を出して目立った星宿(せいしゅく)を見較べていた...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...昆虫の生涯における目立った律動のようなものではあるまいか...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...」この町には目立った文房具屋は四店しかなく...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「三枚の学生」
...木下大五郎の存在は目立った...
豊島与志雄 「変る」
...頸が太く、背が低く、皮膚が荒れ、三十近い年配よりももっと老(ふ)け、吾妻下駄なんかをはいて、小さな風呂敷包をもってる彼女の姿は、人中に目立った...
豊島与志雄 「道化役」
...ハーグのマウリツハウスでは「解剖講義」(一六三二年)と「殿堂の披露」(一六三一年)と「サウルの前で竪琴を弾くダヴィデ」(一六六五年頃)が目立った...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...第一に彼の肉付きの良い目立ったふくらはぎは彼のがっしりした高い鼻と同様に道徳的に高い性格を感じさせ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ひどく目立ったD――の花押(かきはん)のある...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...別に目立ったものは何も見つかりませんでした...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...あすこは明るいので顔色のわるいのが目立ったかもしれないのに...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...目立ったのである...
森鴎外 「心中」
...何の目立ったものもないにも拘らず...
横光利一 「欧洲紀行」
...花の散った後の桜は葉の貧しさが急に目立った...
横光利一 「旅愁」
...ひそかな慨嘆(がいたん)を胸につつむらしい不平顔もかなり目立った...
吉川英治 「私本太平記」
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