...批評家そのものを益することでも亦ないのであつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...家庭を益することは少く...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...その他にも種々利益するところがあった...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...人を損じて自ら益するに非ず...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...「崇敬とはわれに益するところあらむと願望する情の謂(い)いである...
太宰治 「もの思う葦」
...己を制し世を益するものを言ふので...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...あるいはきわめていけない人間の書いたものでも後世を益することはある...
寺田寅彦 「柿の種」
...何人(なんびと)をも益することなくして...
寺田寅彦 「錯覚数題」
...私はどうしてこんなに簡単に、こんなに容易に、社会を益し書店を益し、文人を益する、都合の良い事業を、人がこれまで思ひつかなつたかを怪むものである...
戸川秋骨 「翻訳製造株式会社」
...要するに何の益するところもなく...
「私の経過した学生時代」
...世を益するの大義を説くべけんや...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...學術技藝の奬勵も亦た專ら帝室に依頼して國に益すること多かる可し...
福沢諭吉 「帝室論」
...それは微妙にも当の大森氏が立派な思想は生活とはなれていてもそれとして人々を益すると云っている...
宮本百合子 「落ちたままのネジ」
...筆の先で文章を書く量見(りょうけん)では決して世道人心を裨益する事が出来ん...
村井弦斎 「食道楽」
...保全し利益するものもまた同じ数だけあることを予想させる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すこしでも動物学の知識を損益するところはないわけである...
柳田国男 「山の人生」
...さうして僕等の反省に非常に益するものだ...
吉川英治 「折々の記」
...しかる後施行せば必ずよく闕漏(けつろう)を裨補(ひほ)して広益するところあらん...
吉川英治 「三国志」
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