...肉體の運動と略相似た意味に於いて精神の成長に裨益する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...なんの益するところなしとの疑いを抱かしむ...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...一人が読めば一人だけを益する...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...是の至善の實現に裨益する所の行爲...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...「羞恥(しゅうち)とはわれに益するところあらむと願望する情の謂いである...
太宰治 「もの思う葦」
...此の雜誌は主として支那人の心理現象に關する論文を發表する點に於て我々を裨益する所少なからぬのであるが...
橘樸 「支那を識るの途」
...あるいはきわめていけない人間の書いたものでも後世を益することはある...
寺田寅彦 「柿の種」
...決して己れを損して他を益するがごときことをなさざるべきの理を知らざるべからず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...航海の實際も讀者を裨益するところ尠くないと思ふから一讀を乞ふといふ程のことである...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...以て世に益するあらば幸甚...
中江兆民 「『東洋自由新聞』第一号社説」
...利用厚生にまで人を益する働きは...
中里介山 「大菩薩峠」
...人類を裨益するとすれば...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...その死をもって文明を益することなきに至りてはまさしく同様のわけにて...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...我を益するにあらずして他人を損ずるにあり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...また後進をも益するようになったならば...
穂積陳重 「法窓夜話」
...さうして僕等の反省に非常に益するものだ...
吉川英治 「折々の記」
...それが剣の道に益するところはいずれもない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...仏像堂塔の類は真理への道に何の益するところもない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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