...益々女の事から離れるものである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...己(おの)れの赤心(せきしん)を他人の腹中に置くというような話しぶりは益々(ますます)人をして心服せしめずには置かなかった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...これが今日支那の国運の日に益々(ますます)蹙(しぼ)まり行くゆえんである...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...益々慶子は冷たく落ちついてくるようだった...
豊島与志雄 「蘇生」
...益々低く頭を垂れていた...
豊島与志雄 「二つの途」
...別種のファッショ的傾向が益々濃厚になったのではないか...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...益々作品そのものとは無関係な地位になる...
豊島与志雄 「「紋章」の「私」」
...駅には前からの乗客が溜(たま)って益々混雑をひどくするらしい...
中谷宇吉郎 「硝子を破る者」
...こいつは飛んだ無駄骨折かも知れないぜ」などと四角な顏を益々四角にして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...益々繁昌して今日に至つたと言ふ事である...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...益々切に答へ居り候...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...彼の珠光は益々光の翼をのべて...
牧野信一 「珠玉の如き」
...」胸を掻きりながら降参してゐるので、益々私の自信は、はつきりとして、「土産の樽の鏡を抜け!」と威張つた...
牧野信一 「武者窓日記」
...『けど蛇(へび)は!誰(だれ)でも嫌(きら)ひだ!』愛(あい)ちやんは益々(ます/\)何(なん)の事(こと)だか譯(わけ)が解(わか)らなくなりましたが...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...益々山田夫婦には面白く無い噂ばかり耳に入る様に成ったので...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...その間プロレタリア文化運動全般に益々困難が加わり...
宮本百合子 「窪川稲子のこと」
...益々(ますます)あわてて吃(ども)って...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...男は嫌はれてゐるために益々うつくしく見えるとふ反射作用をここで見つけることが...
室生犀星 「はるあはれ」
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