...私は長い間の無益な動乱の後に始めて些(いささ)かの安定を自分の衷(うち)に見出した...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...生糸専売(きいとせんばい)の利益を占(し)むるの目的(もくてき)を達し得べしと考(かんが)えたることならん...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...正味の利益は幾らになるか迄は聞いても見ざりき...
大町桂月 「赤城山」
...一般社会の資本家的利益を齎すとかすれば足りる場合が...
戸坂潤 「辞典」
...両国が無益な怨恨(えんこん)に固執してるのを見ると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その写真器というのは蛇腹が赤いのだから益々変っている...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...お前が益々縁遠くなるばかりだから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その時に村田蔵六(むらたぞうろく)(後に大村益次郎(おおむらますじろう))が私の隣に来て居たから...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...「のどかなる結婚」の三益はハリキると思ひの外...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...随分有益な参考になるというのは...
南方熊楠 「十二支考」
...その後は八分の配當を保證してもいいと云つてるんだが……」彼は無理にうはべ丈の利益勘定を捻出して蛸配當をする事は...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...どんなに有益でしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...十九日には関東軍れい下の皇軍の奉天入城に引きつづき事態は益々拡大のちょうこうを示し……ガガガ――」金吾の下駄の音はそれを引離して歩いて行く...
三好十郎 「樹氷」
...それによって利益を得るを目的とするのは飲食業の...
山本周五郎 「青べか物語」
...至難に触れて益々凝(こ)る...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...其友伊藤益良の死を聞き...
横瀬夜雨 「天狗塚」
...頷(うなず)いてみせているのは滝川一益だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...地主の利益は常に消費者及び製造業者のそれと対立している...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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