...皮肉にも、この軍事学者がそういう発表をしている一七八九年はフランス革命勃発の年であります...
石原莞爾 「最終戦争論」
...皮肉にも、隣りの室に忍び込んで、すべてを探偵したらしく、あったままの事実を並べて、吉弥を面と向っていじめたそうだ...
岩野泡鳴 「耽溺」
...いささか皮肉にも響く言葉であった...
海野十三 「大使館の始末機関」
...しかも一方東京市中の子供達の間には、皮肉にも、奇妙な遊戯が流行していた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...どう見たって皮肉にも彼女はそれらの恩恵に一切浴していないのだ...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...クリストフは皮肉にも判断することを拒んだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...皮肉にも調子がすっかりよくなって...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...皮肉にも前述の如くつんぼで盲目で...
牧逸馬 「運命のSOS」
...何とゆうこゝは自由なそしてほゝえましい世界だらう!そして ある日僕は板じきの上にのんきなアルマジロのように寝転んで手あたり次第に本のページをくってゐたそれは皮肉にも...
槇村浩 「長詩」
...その眼鏡は今朝になって見ると皮肉にもウインドヤッケの中で...
松濤明 「春の遠山入り」
...皮肉にも、もう電灯は消えなかった...
山川方夫 「愛のごとく」
...島さんのは皮肉にもならないじぐちにすぎなかったが...
山本周五郎 「季節のない街」
...皮肉にも程度があるぞ...
横光利一 「上海」
...皮肉にも、ハッと見合った双者の間には、足を入れて渡るにもよしない星影川の水が十一間の幅をもって奔流しています...
吉川英治 「江戸三国志」
...皮肉にも東南風(たつみ)すらだんだんに凪(な)いでいた...
吉川英治 「三国志」
...――そして皮肉にも...
吉川英治 「私本太平記」
...祝着にぞんずる」信長は、彼の世辞に、苦笑を禁じ得なかったが、皮肉にも、「いや、御威徳によって、後事に憂いもなく、一途(いちず)に戦えましたために」と、いった...
吉川英治 「新書太閤記」
...皮肉にも浜子の死後まもなく...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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