...皮肉にも、この軍事学者がそういう発表をしている一七八九年はフランス革命勃発の年であります...
石原莞爾 「最終戦争論」
...彼が犯人と指摘した人物は、皮肉にも、警察署の留置場に一と晩送って、この上ないアリバイを拵えていたのだった...
海野十三 「ネオン横丁殺人事件」
...賊は皮肉にも、当の大鳥令嬢問題の依頼人に、この手紙をことづけたのだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...皮肉にも平尾氏の身の上に好い結果をもたらしました...
薄田泣菫 「恋妻であり敵であつた」
...皮肉にも別れ話の段になってようよう互にこだわりがなく打ち解けることが出来たのである...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...そしてこの反ノルム自身が皮肉にもノルムの名を僭称しているのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...皮肉にも映画はその神を恐れざるものの表情をもって...
中井正一 「美学入門」
...そして皮肉にも、取調べの最後の日、主任検事は、広島の原爆の講義を被告から聞くために検事団を召集して、黒板を前にこれを学ばねばならぬというような醜態を演じていたのである...
中井正一 「歴史の流れの中の図書館」
...皮肉にも解釈していたのです...
夏目漱石 「こころ」
...いつでもこの詩が愛誦されたときだった社会主義リアリズムをはな/″\しく引っさげて打って出た時は皮肉にも彼が実にリアルに沈滞した時だっただが彼の沈滞は一九〇五年のベードヌイ以上ではないさすらい人めいた述懐がちらつこうと常に中国人民に詩と情熱をそそいでいる森山でなければならぬ...
槇村浩 「人民詩人への戯詩」
...当時皮肉にもベスト・テンに入ったため...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...皮肉にも有田で私が悦んで求めたものは...
柳宗悦 「北九州の窯」
...皮肉にも、もう電灯は消えなかった...
山川方夫 「愛のごとく」
...島さんのは皮肉にもならないじぐちにすぎなかったが...
山本周五郎 「季節のない街」
...皮肉にも程度があるぞ...
横光利一 「上海」
...皮肉にも東南風(たつみ)すらだんだんに凪(な)いでいた...
吉川英治 「三国志」
...祝着にぞんずる」信長は、彼の世辞に、苦笑を禁じ得なかったが、皮肉にも、「いや、御威徳によって、後事に憂いもなく、一途(いちず)に戦えましたために」と、いった...
吉川英治 「新書太閤記」
...皮肉にも浜子の死後まもなく...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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