...(一月九日)八 何ゆゑに文語を用ふる乎(か)と皮肉にも僕に問ふ人あり...
芥川龍之介 「病中雑記」
...皮肉にも、この軍事学者がそういう発表をしている一七八九年はフランス革命勃発の年であります...
石原莞爾 「最終戦争論」
...それが夜になると皮肉にもカラリと晴れて...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...皮肉にも平尾氏の身の上に好い結果をもたらしました...
薄田泣菫 「恋妻であり敵であつた」
...皮肉にも別れ話の段になってようよう互にこだわりがなく打ち解けることが出来たのである...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...そしてこの反ノルム自身が皮肉にもノルムの名を僭称しているのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...皮肉にも午後二時すぎから晴れて来た...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...皮肉にも前述の如くつんぼで盲目で...
牧逸馬 「運命のSOS」
...いつでもこの詩が愛誦されたときだった社会主義リアリズムをはな/″\しく引っさげて打って出た時は皮肉にも彼が実にリアルに沈滞した時だっただが彼の沈滞は一九〇五年のベードヌイ以上ではないさすらい人めいた述懐がちらつこうと常に中国人民に詩と情熱をそそいでいる森山でなければならぬ...
槇村浩 「人民詩人への戯詩」
...たまたまそこへ皮肉にももうその頃新国劇へ転じていたかつての婚約者たりし宝塚の女優さんの名の入った近日びらの...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...当時皮肉にもベスト・テンに入ったため...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...皮肉にも有田で私が悦んで求めたものは...
柳宗悦 「北九州の窯」
...しかしそのためか皮肉にもすぐ再版になった...
柳宗悦 「四十年の回想」
...皮肉にも程度があるぞ...
横光利一 「上海」
...ところがその万太郎に、皮肉にも、また大きな猟奇心(りょうきしん)をあおるものが現れました...
吉川英治 「江戸三国志」
...皮肉にも、ハッと見合った双者の間には、足を入れて渡るにもよしない星影川の水が十一間の幅をもって奔流しています...
吉川英治 「江戸三国志」
...皮肉にも、そのそれ矢は、李湛の背にあたって、李湛は馬から落ちて死んだ...
吉川英治 「三国志」
...――そして皮肉にも...
吉川英治 「私本太平記」
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