...皮切りは緑さんからだ」誰かが意地悪くそれに和した...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...出て来たのじゃないか」衆人のなかから誰かがそういい放ったのを皮切りに...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...肉屋の馬店(みせ)などが皮切りで...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...皮切りだからどうせおかしいよ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...そこで、最初に皮切りの、眼のすずしい、丸ぼちゃの口から、アラビヤンナイトの第一席がはじまろうとする...
中里介山 「大菩薩峠」
...一度皮切りをやると...
夏目漱石 「坑夫」
...今年の皮切りの闘牛(コリダ)が催されるので...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...妻吉は全快後事件の発祥地たる堀江の賑江亭という寄席へ演したのを皮切りに...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...まず皮切りが大岡さんの義太夫...
山本笑月 「明治世相百話」
...青筋の腕章がそもそもこの須田町を皮切りにゴーストップの大骨折...
山本笑月 「明治世相百話」
...その皮切りの第一着手であったことも...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...……ところでその無言の所作が、開幕の皮切りに、大衆に投げかけた疑問というのは『私は誰の児(こ)か』という質問であった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...皮切りをやるのはドッチミチ日本の女だってえから豪気(ごうぎ)なもんだよ...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...阿佐ヶ谷連中の能(のう)がかりを皮切りに...
吉川英治 「江戸三国志」
...府立第一中學へはいる前に、家の沒落から、泣きベソを掻きながら横濱關内の商家へ丁稚にやられ、それを皮切りに、仲通りの南仲舍の少年活版工、小間物行商人、税關の倉掃除夫、港灣の埋立人夫の手傳ひ、海軍御用商人の小僧、そして十七、八歳の頃は、西戸部から保土ヶ谷の化學工場の建築場へ、煉瓦かつぎだの、水汲み仕事などに、わらぢで通つてゐた...
吉川英治 「折々の記」
...これらを皮切りに今日は何だか詠めそうな気もして...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...四 河内飯盛地方の開拓この事件は畿内における急激な教勢拡張の皮切りであって...
和辻哲郎 「鎖国」
...これを皮切りとして急激に布教の仕事は進んだ...
和辻哲郎 「鎖国」
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