...自分の視野に入り來る事物を鮮明に的確に見る力を持つてゐる人を「わかりのいゝ」人と云ふならば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...しかも私はこの生活の内容を的確に発想することが出来ない(それはこの生活が理智的表現を超越しているが故でもある)...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...然しその言葉の用い方がいかに芸術家の稟資を的確に表わし出すだろう...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...それこそ的確に知っているつもりです...
太宰治 「女類」
...これが的確に国の力をあらわしているのですからね...
太宰治 「惜別」
...実に容易に的確に虚偽として露顕する...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...或いはもっと的確に言えば...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...三木の眼は的確に現実を洞見し得たが...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...むしろ印象のイメージを的確にするための音象効果にあった...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...的確にいおうとするなら馬というよりは...
久生十蘭 「キャラコさん」
...金の用意のあるあひだに男としての自分がどれだけ女の心をとらへてゐるかをもつと的確に試めして知りたかつた...
室生犀星 「渚」
...的確に才次の鼻柱に当り...
山本周五郎 「さぶ」
...しかも的確に急所を覘(ねら)った突は...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...御主人の隠れ遊びの有無を一々的確に探知されるのでした...
夢野久作 「奥様探偵術」
...的確に聞き分けてやろうと思って...
夢野久作 「木魂」
...その営中に斬り入るまでは義元の居どころは的確に知れなかったのである...
吉川英治 「上杉謙信」
...その的確には驚いたとみえ...
吉川英治 「新書太閤記」
...次の悲鳴がしたら声の方角も的確に知れよう...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索