...彼等は狡知(こうち)猾才(かっさい)にとめる邪悪霊を首領と仰ぎ、百方手を尽して、われ等の聖業を阻害せんとしつつあるので、その悪戯は極めて巧妙、その行動は甚(はなは)だ敏活、巧みにわれ等の事業を摸倣し、ひたすら迷える者の歓心を買うべくつとめるから、其(その)伝播力、感染力は驚くべく強大である...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...白井が百方苦慮してくれたが...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...百方手をつくして逃げっているとしか見えないのだった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...当時閣下の属僚等が百方憲政党内閣の破壊を企つるや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...百方手を尽くしたにもかかわらず患者が死んでしまうのは...
永井隆 「この子を残して」
...二人は百方手を盡くして...
中島敦 「狐憑」
...昔(むか)しの希臘人(ギリシャじん)は非常に体育を重んじたものであらゆる競技に貴重なる懸賞を出して百方奨励の策を講じたものだ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...そんな事は百方研究し尽して居るでしょうから...
野村胡堂 「悪人の娘」
...百方手を尽して海を捜索しましたが...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...平次が行った時は、下男の幹助(みきすけ)と養子の与茂吉に介抱され、口に水を注ぎ込まれたり、脇腹を擽(くすぐ)られたり、百方手を尽して、漸く正気づいたところでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...冒涜(ぼうとく)はおつつしみ下され私には愚痴や不平もないのだああ百方手をつくしてもこのとおりのていたらく神様も笑うておいでじゃ折も折なれば私はまた巡礼に出まする時は満てり神の国は近づけり汝(なんじ)ら悔い改めて福音を信ぜよああ女猿飛佐助のいでたちにて空を飛び火口を渡り血しぶきをあげて私は闘う福音は雷の音のようなものでしょうか一寸おたずね申し上げまするどうにも空腹にたえられないので...
林芙美子 「新版 放浪記」
...面積わづか百方里其領地はアッシリア...
槇村浩 「世界大戦の後」
...百方工夫して基本金を積み存立を得たるも...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...当局はかくまで百方に大害ある合祀を奨励して...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...勝久らが百方調停したにもかかわらず...
森鴎外 「渋江抽斎」
...百方を講じて蒸発と吸収とを防止する...
柳田国男 「海上の道」
...百方なだめすかして連れて行こうとするが...
柳田国男 「故郷七十年」
...そのほか百方手をつくしてみたが...
吉川英治 「新書太閤記」
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