...嘘の白々しい説明に憂身(うきみ)をやつしているが...
太宰治 「苦悩の年鑑」
...酔いが覚めて白々しい気持になるのでした...
田中英光 「オリンポスの果実」
...大抵十二時か一時ですよ」「そうですかね」お島は白々しいような返辞をして...
徳田秋声 「あらくれ」
...門柱の黝ずんだのと格子扉の白々しいのとが...
豊島与志雄 「白い朝」
...「白々しいことを抜かすなっ」庄吉が...
直木三十五 「南国太平記」
...白々しい、おかしらしい、癪(しゃく)にさわる――お銀様は、慢心和尚という坊主を快からず思っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの白々しい言葉を思いだす……〈ご安心なさいませ...
久生十蘭 「だいこん」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...その言葉からうける繊細な鋭さからは反対な――だからその意識外の半面は甚しく茫漠とした白々しい愚昧さのみであつた...
牧野信一 「公園へ行く道」
...束の間のエア・ポケツト見たいな白々しい間隙が生じてゐるものだ――などと思ふと私は不図...
牧野信一 「日本橋」
...そんなに自分の顔つきが白々しいものとは考へられもしなかつた...
牧野信一 「病状」
...もう優しみを含んだ白々しい聲で...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...白々しい表情が掠めすぎる...
矢田津世子 「凍雲」
...どこ嘯(うそぶ)いて左様な白々しい音(ね)が出るのじゃ...
吉川英治 「剣難女難」
...何をば」「ま、白々しい...
吉川英治 「私本太平記」
...そして白々しい虚無がおれをたまらぬ淋しい子にひがませている...
吉川英治 「私本太平記」
...余りに白々しいかの女の取り澄ましかたに...
吉川英治 「新書太閤記」
...「盗賊だと」「白々しい」「もう一度...
吉川英治 「宮本武蔵」
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