...白々と鈍い光を放っているばかりです...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...嘘の白々しい説明に憂身(うきみ)をやつしているが...
太宰治 「苦悩の年鑑」
...永遠に修繕し得ない白々しいひび割れが出来るような恐怖におびやかされているのでした...
太宰治 「人間失格」
...自分の方へ來ては莫迦に白々しいことをいふ...
徳田秋聲 「媒介者」
...午後の薄明るみを白々と湛えて...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...白々とした顔にほんのり赤味がさしてきた...
豊島与志雄 「人の国」
...家へ入ったのは白々明けさ」平次は事件の真相を突くために...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その私徳の元素は夫婦の間に胚胎(はいたい)すること明々白々...
福沢諭吉 「日本男子論」
...夜も白々明けに、皆半分グロッキーになって、やる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...白々と醒めると海原の蒼さが眼にも滲み...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...「結婚すれば好かつたのに――」と私が白々しく訊き返すと...
牧野信一 「タンタレスの春」
...そこで白々と空が明るくなるのが常だつた...
牧野信一 「パンアテナイア祭の夢」
...遠く西北方の空を指差すとゑん/\たる丹沢山の面影が白々しい空の裾に脈々と脊をうねらせてゐる有様が望まれる...
牧野信一 「三田に来て」
...しだいにこの色が白々と...
柳田国男 「雪国の春」
...白々とした砂浜が横たわり...
柳田国男 「雪国の春」
...緋緞子(ひどんす)揃いの長襦袢の襟元を乳の下まで白々とはだけたダラシなさ...
夢野久作 「名君忠之」
...白々しい偽善者、皮をかぶった嘘つき、何が奉行だ、奉行面(ぶぎょうづら)がどこにある、畜生っ――と彼女は耳の鼓膜(こまく)の入口に、全身の憎しみをこぞってその声と闘っていた...
吉川英治 「大岡越前」
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