...終局の帰着点が同一なのが明々白々に解っていても先ず反対に立って見るのが常癖であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...それが白々とした月光の下で...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...佐々木の囁(ささや)きに徴してもその間の事情明々白々なり...
太宰治 「花吹雪」
...たゞ障子の紙の色を白々と際立たせているに過ぎない...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...すると部屋が白々としたころになって...
徳田秋声 「仮装人物」
...白々しい、おかしらしい、癪(しゃく)にさわる――お銀様は、慢心和尚という坊主を快からず思っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...花の唇から白々しい嘘を言うとは思われないから...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...明々白々の事実にて候...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...明々白々な破綻に気附くと...
平林初之輔 「文学の本質について(一)」
...氣の毒ながら其時の日本に勝算なしと云ふことは明々白々...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...寢臺とおなじほど白々と際(きは)だつてゐて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...白々と水の面にただよう二本の矢羽のほかに...
室生犀星 「姫たちばな」
...白々しいとぼけた顔で彼にいった...
横光利一 「上海」
...何の怨みをもってそう食ッてかかるのだ」「盗人(ぬすっと)の白々(しらじら)しさ...
吉川英治 「江戸三国志」
...道は白々と、人影もない...
吉川英治 「剣の四君子」
...まもなく夜は白々明け...
吉川英治 「新・水滸伝」
...お聞きづらかろうと思うのでございます」五燭(しょく)が白々と峰阿弥の肉の削(そ)げた頬にゆらいでいた...
吉川英治 「親鸞」
...地底のようにシンと澱んだ小屋の中に白々とした...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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