...實に明々白々なり...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...」ひどく白々しい空気になってしまった...
豊島与志雄 「失われた半身」
...薬を飲んだら、彼は白痴のように、犬のように、ただ白々しく、私のあとにどこまでもついて来ることだろう...
豊島与志雄 「山上湖」
...車内が前よりも一層広々とまた白々しくなった...
豊島与志雄 「小説中の女」
...「白々しいことを抜かすなっ」庄吉が...
直木三十五 「南国太平記」
...満地が白々と明るくなりかけました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「夜の白々明けに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...白々とした黎明(れいめい)の空気の中で...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...朝湯(あさゆ)の歸(かへ)りに首筋(くびすぢ)白々(しろ/″\)と手拭(てぬぐひ)さげたる立姿(たちすがた)を...
樋口一葉 「たけくらべ」
...朝が白々と明け離れるまで...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...さて斯う毎日白々しく机に向つてゐる次第であるが...
牧野信一 「断酒片」
...白々とした女の首や...
夢野久作 「白菊」
...彼女は三日月様みたいな顎(あご)を白々と撫でてみせて「いくらあたしでも...
吉川英治 「私本太平記」
...いつのまにか白々と朝凪(あさなぎ)をたてている...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...そんな白々しい嘯(うそぶ)きをしているのである...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...川島の困惑に満ちた、遣り場のない眼が、やっと吉見の顔に止ると、吉見はそれを待っていたかのように、胡麻塩の髭に埋(うず)まった口辺(くちべり)を歪めて、白々と笑った...
蘭郁二郎 「植物人間」
...白々しく冴え返って...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...車窓近くの百姓家の段々畑の畔に梅が白々と咲いて居る...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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