...白々(しらじら)しくも踊っているのだ...
海野十三 「間諜座事件」
...異様に白々と長い尾を引いていた...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...白々しい口がきけるものだ...
太宰治 「新ハムレット」
...伏して惟るに至尊施政の大道亦実に仁愛に淵源するあるハ明々白々の事に属す...
田中正造 「非常歎願書」
...こんなに明々白々たる事実を...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...「白々しいことを抜かすなっ」庄吉が...
直木三十五 「南国太平記」
...喉のあたり白々と...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...今朝白々明(しら/″\あけ)けに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...富士を見ろ富士山を見ろ北斎(ほくさい)の描いたかつてのお前の姿の中に若々しいお前の火花を見たけれど今は老い朽ちた土まんじゅうギロギロした眼をいつも空にむけているお前なぜ不透明な雪の中に逃避しているのだ烏よ風よあの白々とさえかえった富士山の肩を叩いてやれあれは銀の城ではない不幸のひそむ雪の大悲殿だ富士山よ!お前に頭をさげない女がここにひとり立っているお前を嘲笑(ちょうしょう)している女がここにいる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...朝湯の帰りに首筋白々と手拭(てぬぐひ)さげたる立姿を...
樋口一葉 「たけくらべ」
...あまりの白々しさに腹がたち...
久生十蘭 「鈴木主水」
...これは明々白々な問題だと思うのです...
平林初之輔 「五階の窓」
...あまり違つて白々し氣なわたしを妙に感じたらしく...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...昼間のランプは、白々しく、薄暗く、米搗きの濛々たる埃りに煙つて、沼底の観だつた...
牧野信一 「剥製」
...閉じられた窓の鎧扉(ブラインド)の僅かの隙間(すきま)から暁の色が白々と流れ込んで...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...九夜は白々と明けた...
吉川英治 「三国志」
...白々とした粉黛(ふんたい)の顔に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...白々と浮んで見えた...
蘭郁二郎 「睡魔」
便利!手書き漢字入力検索