...当時、発表する意志も、発表する機関もなかった自分は、作家と読者と批評家とを一身に兼ねて、それで格別不満にも思わなかった...
芥川龍之介 「羅生門の後に」
...このごろあれを機縁にして自己の見地を発表する論者が多くなってきた...
有島武郎 「想片」
...これはいずれ機を得て追々発表することとし...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...論者がその指摘を一の議論として発表するために――「自己主張の思想としての自然主義」を説くために...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...尤も今日は多分夕方までには発表するだろうと思うが...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...殆ど加筆しないでそのまま発表する決心をした...
江戸川乱歩 「悪霊」
...それを発表することができないんです...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...斯(かく)の如くして毎月数千の句を発表するのであるが...
高浜虚子 「俳句への道」
...伯は意見を発表すること多きが故に...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...論説や書物を世に発表するには...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...著者が提供するであろう関係者の名前と住所のすべてを発表することに決定した...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...仲間の者に発表する勇気と...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...「アウエルバツハの歌」と題する私の処女作歌を発表することが出来れば幸福です...
牧野信一 「歌へる日まで」
...他の一部分は私一人の名前で発表するという条件であり...
三上義夫 「数学史の研究に就きて」
...本質的にはデマゴギッシュな団体内外の批判に対して事実で答える責任のある作家は一つでもいい作品を発表する必要があった...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...発表する勇気がなかった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そしてそれを大正十五年十一月発表するに至った...
山本実彦 「十五年」
...ただ多くの人は露骨にそれを発表するのを好まない(それだけ理想家...
和辻哲郎 「「自然」を深めよ」
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