...韈癬(べつせん)するが多し...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...省線の吊皮(つりかわ)には疥癬(かいせん)の虫がうようよ...
太宰治 「人間失格」
...嗄(しゃが)れ声のきたない粗野な賤(いや)しい疥癬病(かいせんや)みの生徒らの中に交って...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...刑務所側の説明に依れば、三木は警視庁以来、疥癬にかかり、また栄養失調を来し、九月半ばに急性腎臓炎となり、症状が進んで、病舎にあること二日にして急逝したとのことである...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...拘置所内の皮膚病、殊に疥癬は、ひどく悪質なもので、それが高ずれば腎臓を冒して死に至らしむること、医学上の常識的経過だとも言われる...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...そのうち皮癬が一家に伝播して...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...疥癬愈甚しければ午前近巷の醫師を尋ねて治を請ふに...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...又疥癬の妙藥を惠まる...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...私は人がよく後指(うしろゆび)さして厭(いや)がる醜い傴僂や疥癬掻(ひつッかき)や...
永井荷風 「夏の町」
...そして復員者が疥癬(かいせん)を蔓延させた...
永井隆 「長崎の鐘」
...引揚げて来た時にやつた疥癬(かいせん)の方がまだましなのだと...
林芙美子 「浮雲」
...しかもその足には怠惰という疥癬(かいせん)が一面に巣喰っていた...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...また難産や疥癬に神効あり...
南方熊楠 「十二支考」
...少(わか)い時疥癬(かいせん)のために衰弱したのを...
森鴎外 「渋江抽斎」
...わたしはその子が白癬頭(しらくもあたま)であるとか佝僂病(くるびょう)であるとかのために彼をあまり愛しない親たちを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...頑癬からは白い脱皮がめくれて来た...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...ナポレオンの爪はまた練磨された機械のように腹の頑癬を掻き始めた...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...いわばお体にできた疥癬(かいせん)の皮膚病です...
吉川英治 「三国志」
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