...とうとうかん癪(しゃく)を起して呶鳴りつけた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...それが癪(しゃく)に触ってならぬのであった...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...その顏は極めて凄いまた最も恐ろしい癇癪で引きつつて來た...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「若い僧侶の話」
...お島はのろくさいその居眠姿が癪(しゃく)にさわって来ると...
徳田秋声 「あらくれ」
...これがわたしの癇癪を破裂さした...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...それは癪(しゃく)にさわるものであるということを彼は気づかなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...心が浮いてるんです」自分は面倒と癇癪(かんしゃく)でお重を相手にするのが厭(いや)になった...
夏目漱石 「行人」
...だからまず第一着(だいいっちゃく)にあした六時に起きて……」「御昼に饂飩(うどん)を食ってか」「阿蘇(あそ)の噴火口を観(み)て……」「癇癪(かんしゃく)を起して飛び込まないように要心(ようじん)をしてか」「もっとも崇高なる天地間の活力現象に対して...
夏目漱石 「二百十日」
...親分」「癪(しやく)にさはることに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...癪にさわつて仕方がありませんでした...
林芙美子 「清修館挿話」
...しきりに癪(しゃく)にさわっていた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...私が疳癪(かんしゃく)を起して...
広津柳浪 「今戸心中」
...さうなると彼は癪に障つて...
牧野信一 「明るく・暗く」
...小間癪(こましゃく)れた妹の言語態度が女学生めいているのが気に触(さわ)って...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...その時分までは何でもカンでも舶来(はくれえ)舶来(はくれえ)ってんで紅茶でも何でもメード・イン・毛唐(けとう)でねえと幅が利かねえのが癪(しゃく)だってんで……...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...周馬はちょッと癪(しゃく)にさわったように唇(くち)をゆがめた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...とても癪(しゃく)にさわってるんだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...あまり小癪(こしゃく)な口を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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