...歸らないのが癪だから...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...園長はそのタンクの中に入っているのです!」帆村はグンと癪にさわった揚句(あげく)(それは彼の悪い癖だった)大変なことを口走ってしまった...
海野十三 「爬虫館事件」
...そういう発作的な疳癪(かんしゃく)は半ば病態のせいで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それが癪(しゃく)にさわって芹沢は...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうにもならないのが癪(しゃく)だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分はまた自分が癪に障ってならなかった...
夏目漱石 「行人」
...さっきは別に腹も立たなかったが今度は癪(しゃく)に障(さわ)った...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...ツイ小癪(こしゃく)にさわったものでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...」なぞといわれたが、過日、『源氏物語』劇化について、随分お骨折なされたにもかかわらず、良い結果を見なかったあとで、氏の顔を見た時に、当局の許可不許可にかかわらず、芝居道というものがどんなもので、疳癪を起してもどうもならないということを、さぞ不味(ふみ)にお味(あじわ)いになったことも多かったろう、当年の疳癪など、芸術家としての疳癪で、むしろ、思出は悪くないと思った...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...疳癪(かんしゃく)をおこし...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...勝手にしなと肝癪(かんしゃく)を起こせば...
二葉亭四迷 「浮雲」
...無茶に――発作的にそんな非常識な癇癪に燃えたつてゐた...
牧野信一 「海棠の家」
...その後は西洋画を排斥する人に逢うと癇癪(かんしゃく)に障るので大に議論を始める...
正岡子規 「画」
...それが獨歩の癪に障つてゐたのでせう...
正宗白鳥 「昔の西片町の人」
...少しく癪(しゃく)に触(さわ)る者あればすなわち指さして殺すので...
南方熊楠 「十二支考」
...「きさまは癪(しゃく)に障る野郎だ」と松田はくいしばった歯のあいだから云った...
山本周五郎 「さぶ」
...迎えを重ねるのも癪(しゃく)なので不問にしていた...
吉川英治 「三国志」
...癪(しゃく)にさわってならねえ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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