...わたしは呼吸器の病氣を癒すために横濱の根岸海岸に一小屋を借り...
石川三四郎 「浪」
...やっと癒(なお)った...
海野十三 「三重宙返りの記」
...金は今わしたちの部屋で旅の疲れを癒(いや)すため...
海野十三 「戦時旅行鞄」
...蠢く者京子の傷口が癒(い)えて病院から自邸に帰ったのは...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...その傷痕の癒えるのを待って始めて出仕したと云う...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...」卒業就職の後ともかくも神経衰弱は大部分癒(い)えたようであった...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...病気が癒(なお)るとも癒らぬともきまらずに...
徳田秋声 「あらくれ」
...何か失敗があったその腹癒(はらい)せか...
中里介山 「大菩薩峠」
...癒っていてくれれば宜(よ)いがと御母さんの顔を見て息を呑み込む...
夏目漱石 「琴のそら音」
...何十年かかったって主人の頑固(がんこ)は癒(なお)りっこない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...六傷のまだ癒(なほ)りきらないお信は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御自分でも癒(なお)るとばかり信じていた死の床の枕上には...
長谷川時雨 「大塚楠緒子」
...それがたがいに分立(ぶんりつ)せずして癒着(ゆちゃく)し...
牧野富太郎 「植物知識」
...そしてその傷がもう一度癒えるまでには...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...侍醫が公は老年故若者程速く病が癒らぬと答へたので家康大に怒り其身を寸斷せしめたとある...
南方熊楠 「人柱の話」
...ジフテリ程度の注射なら耳鼻科医(せんもん)でなくとも院内(うち)で遣(や)っております」「成る程……」「それがヤット治癒りかけたと思いますと...
夢野久作 「少女地獄」
...そこで怨みは癒(い)えもしない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...こんなものはすぐ癒る」兵庫は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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