...しばらく歩いて行くうちにまた癈兵になってしまう...
芥川龍之介 「浅草公園」
...又癈疾の族に候故...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...癈人だ...
千家元麿 「自分は見た」
...癈れた者にこの美があるのだ...
千家元麿 「自分は見た」
...「癈人」は、どうやらこれは、喜劇名詞のようです...
太宰治 「人間失格」
...てもなく癈人(はいじん)じゃないか...
太宰治 「パンドラの匣」
...つまりいかなる活躍も癈兵なら一向差しつかえないことになっている...
谷譲次 「踊る地平線」
...結局癈人(はいじん)ニナッテシマウノデハナイカ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...私もいよ/\本格的癈人になりさうだ...
種田山頭火 「其中日記」
...越後屋の主人金兵衞が癈人(はいじん)となつてしまつた今となつては...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...君の足に足枷をはめる二人の癈兵に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...フト肖像畫の綾さんの姿が眼前にちらついた……何んだか癈物でも購ツて來たやうに思はれてならぬ...
三島霜川 「昔の女」
...漢医法癈(すた)れて一向この果売れず...
南方熊楠 「十二支考」
...今ここに一頭の馬――癈馬が佇んでゐる...
三好達治 「艸千里」
...それは癈馬、すつかり馬具を取除かれて路の上に抛り出された列外馬である...
三好達治 「艸千里」
...渡邊崋山は、癈馬圖として、痩馬を描き、それに詩を題してかういつてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...戦乱が生んだ餓鬼道(がきどう)の巷(ちまた)では、癈人、穀(ごく)つぶし、足手まとい以外の何者とも視(み)られなかったといってよい...
吉川英治 「私本太平記」
...戦争のもたらした残酷な不具癈疾...
和辻哲郎 「世界の変革と芸術」
便利!手書き漢字入力検索