...癈兵はいつか駝鳥(だちょう)に変っている...
芥川龍之介 「浅草公園」
...人間の癈頽した状況が相当にあるのです...
井上準之助 「最近欧米に於ける財政経済事情」
...我は今は癈人なれば世に用なきものとなれりと...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...癈人だ...
千家元麿 「自分は見た」
...忌まれる癈れた人が...
千家元麿 「自分は見た」
...余生をどこかのオテル・デ・ザンヴァリード〔ナポレオンの墓所になっているパリの癈兵院〕でおくったかどうかはわからない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...癈人、と或る見舞客が、うっかり口を滑らしたのを聞いて、流石(さすが)に、いやな気がした...
太宰治 「春の盗賊」
...つまりいかなる活躍も癈兵なら一向差しつかえないことになっている...
谷譲次 「踊る地平線」
...癈墟をさまよふやうな生存だ...
種田山頭火 「其中日記」
...一つは彼女の頽癈的な情慾を示して...
豊島与志雄 「立枯れ」
...癈兵は答へた...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...秋晩巡二北邑一先王遺制省二秋収一行到二辺荒一意更愁 村似二癈人痿不一レ起 民如二墜葉散難一レ留 寒流病レ渉纔横レ木 衰草救レ飢猶牧レ牛 非レ有二問窮連日苦一那看紅樹百峰秋章句のうち...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...癈兵(はいへい)じゃろう云いよったが...
林芙美子 「風琴と魚の町」
...君の足に足枷をはめる二人の癈兵に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...癈兵院で演説しようという名士の一行から別れて...
牧逸馬 「夜汽車」
...耳癈(みみし)いて狂死せる朝寝房むらくも...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...(やまい)だれの癈は不具の人をいふ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...一家の癈頽も目に立ツて...
三島霜川 「昔の女」
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