...少くとも学者らしい顔をする者には忽ち癇癪(かんしやく)を起したと見え...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...御病身で、癇癖がお強く、御鞠の御名人で、しかも世に例のなかつたほどの美貌でいらつしやつたとか、そんな事くらゐを人から聞かされてゐる程度でございますが、いづれは非凡の御手腕もおありになつたお方に違ひございません...
太宰治 「右大臣実朝」
...将監癇癖つのって...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...しかも癇癖にまかせて...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...いつたい彼女は癇性(かんしょう)のせゐか...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...癇癪(かんしゃく)の強いぎょろりとした大きな出眼の...
近松秋江 「霜凍る宵」
...「疳」とか「癇」とかいう字を使った方が適切な場合が多かろうというものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...それとも少しは癇(かん)づいているところがあるの」「そうですね」津田は考えざるを得なかった...
夏目漱石 「明暗」
...こつちで癇癪を起すことがよくあります...
萩原朔太郎 「ふつくりとした人柄」
...額に癇の筋を立て...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...それが無念で……」癇がたかぶってきて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...三階の総監室では窓から首を引ッ込めた総監が癇癪を起したような声で拡声電話器に怒鳴っている...
久生十蘭 「魔都」
...一とうとう癇癪(かんしゃく)をおこしてしまった母親は...
本庄陸男 「白い壁」
...お粂の仲の町張(ちょうば)りな癇(かん)ぺきはいッぺんにそこへ叩きつけざるを得なくなりまして...
吉川英治 「江戸三国志」
...きイんと癇性(かんしょう)をおびた駄々ッ子声で...
吉川英治 「私本太平記」
...癇(かん)ばしった声を...
吉川英治 「松のや露八」
...ただ早く行けじゃ分らないじゃないか」病人と慌(あわ)て者のあいだに立って一人で癇癪(かんしゃく)を起してしまう...
吉川英治 「宮本武蔵」
...癇癪を起こしたり...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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