...「癆咳の頬美しや冬帽子」「惣嫁指の白きも葱に似たりけり」――僕は蛇笏の影響のもとにそう云う句なども製造した...
芥川龍之介 「飯田蛇笏」
...世の中には癆(ろうさい)の病気で歿(な)くなる人が多いのです...
田中貢太郎 「蓮香」
...然(しか)れども余が血筋は五十以前概して癆(ろう)を病んで死するを知らずや」と...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...それが癆核(ろうがい)に変って...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...伊勢屋の息子は五年がかりの癆症(ろうしょう)がケロリと治って嫁を貰い...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...重い癆咳(らうがい)で到頭去年の暮死んでしまつたといふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...癆症(らうしやう)が重くなり『歸つた夫』を迎へて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...長い癆咳(らうがい)を患(わづら)つて寢て居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...癆症は癆咳(らうがい)と申しまして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それがどうしたんだ」「癆症(ろうしょう)だか恋患いだか知らないが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一と眼で癆症(らうしやう)と見える蒼黒い皮膚や...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は骨髄癆になっていない自分をつたえたくて一方の事実を糊塗したようになり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...おまけに癆(ろうがい)で寝こんじまったというし...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...脊髄癆(カリエス)ぐらい酒を飲めば癒るよ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...また別に人をお遣わしなされて日本中にありとあらゆる癆(ろうがい)のお薬をお求めになりました...
夢野久作 「名娼満月」
...紙に滲(にじ)んだ桃色の唾(つば)――人にきらわれる癆咳病(ろうがいや)みの血――...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...凄艶な癆咳(ろうがい)の女と刀の姿とが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...癆咳が祟(たた)って...
吉川英治 「松のや露八」
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