...「もう瘤(こぶ)は御癒(おなお)りですか...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...この舌切雀にせよ、また前の瘤取り、浦島さん、カチカチ山、いづれも「日本一」の登場は無いので、私の責任も軽く、自由に書く事を得たのであるが、どうも、日本一と言ふ事になると、かりそめにもこの貴い国で第一と言ふ事になると、いくらお伽噺だからと言つても、出鱈目な書き方は許されまい...
太宰治 「お伽草紙」
...瘤取りの二老人も浦島さんも...
太宰治 「お伽草紙」
...この瘤は、いまから二十年ほど前、お爺さんが五十の坂を越した年の秋、右の頬がへんに暖くなつて、むずかゆく、そのうちに頬が少しづつふくらみ、撫でさすつてゐると、いよいよ大きくなつて、お爺さんは淋しさうに笑ひ、「こりや、いい孫が出來た...
太宰治 「お伽草紙」
...お爺さんは岩の上に大あぐらをかき、瓢のお酒を飮みながら、頬の瘤を撫で、「なあに、こはい事なんか無いさ...
太宰治 「お伽草紙」
...彼等は論理というものに力瘤(ちからこぶ)を入れる...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...その脹脛に白い力瘤が入るのを知っている...
外村繁 「澪標」
...「時々腹に瘤が出来るんですよ...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...一種の病的な瘤(こぶ)であり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...幸い太い瘤(こぶ)だらけの頑丈(がんじょう)な自然木(じねんぼく)が...
夏目漱石 「二百十日」
...力瘤の入れ方も一層だつたのであらうが...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...額に瘤のある男が意味ありげに言つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...」と力瘤をいれた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...どこかにひっ掻(か)き傷か瘤(こぶ)をでかしていないことはなかった...
山本周五郎 「桑の木物語」
...富士山は日本の大動脈瘤じゃないか知らん……といったような怪奇な聯想も浮かんだがコイツはどうしても歌にならなかった...
夢野久作 「冥土行進曲」
...弟が私の動脈瘤を宣告した事からして...
夢野久作 「冥土行進曲」
...よく動脈瘤と間違えて騒がれるシロモノです...
夢野久作 「冥土行進曲」
...ここから上は黒い剥き出しの岩の斜面で肋骨のような粗い瘤の付いた氷河が始まっていた――だが挑発的な立方体...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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