...ああ詐欺(たばかり)に身は瘠せて爭ひ多き市(いち)の上...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...わたしはある瘠せたニムロデ〔創世記に出ている猟師〕で...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
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陀田勘助 「手をさし延べよう!」
...鶴のような瘠せ首をぐいと伸ばしながらたっぷり半時間は鏡の前を動かずに...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...瘠せて尖った痛ましい山鼠の軽捷!六 五竜岳に登る祖母谷温泉の廃屋に一泊してから...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...肋骨(あばら)みな瘠せ軍鷄(しやも)の如くに叫べるを聽く...
萩原朔太郎 「氷島」
...「食糧がないから瘠せたのです」彼はあたりまへのことを返事したつもりだつたが...
原民喜 「氷花」
...太郎はげっそりと瘠せて寄宿舎へ帰ると...
久生十蘭 「母子像」
...毛のない瘠せ脛でチャブ台をひっ挾み...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...すこし瘠せたようだが――...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...『瘠せた国における過剰の人口は一切の災難の中で最大のものでなけれぱならず...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...もっと人口が多かった時の如くに瘠せた土地を耕作する必要がない時においては...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
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室生犀星 「愛の詩集」
...女は日に日に瘠せるばかりで...
室生犀星 「香爐を盗む」
...おまへが大きくなるほど母さまはぼろぼろになるのですそれほど瘠せおとろへしてしまふのです母さまはいまは誰もふりかへつて見てくれません...
室生犀星 「忘春詩集」
...家にいるときよりいくらか瘠せたのも私にはよく感じられた...
室生犀星 「幼年時代」
...そこに居る禿頭(はげあたま)の瘠せこけた婆さんへ...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...駈付けて参りました私の手を瘠せ枯れた右と左の手に力なく振って...
夢野久作 「名娼満月」
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