...色真蒼(まっさお)で頬面(ほうッぺた)は消えて無いというほど瘠(やせ)っこけて...
泉鏡花 「活人形」
...それに透(すか)すと、背のあたりへぼんやりと、どこからか霧が迫って来て、身のまわりを包んだので、瘠(や)せたか、肥えたか知らぬけれども、窪(くぼ)んだ目の赤味を帯びたのと、尖(とが)って黒い鼻の高いのが認められた...
泉鏡花 「海異記」
...陳(のぶれ)ば過日瘠我慢之説(やせがまんのせつ)と題したる草稿(そうこう)一冊を呈(てい)し候...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
......
陀田勘助 「断片」
...日ましに瘠せて弱ってきて...
田中貢太郎 「蓮香」
...ウールジー氏曰く「土地の肥瘠(ひせき)は人民の職業のいかんを制すべく...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...鮎漁の仮小屋に腰をかけ瘠(や)せたからだに長い髯(ひげ)を動かして周囲の者を相手に頻りに話しをしていたのを覚えている...
中里介山 「生前身後の事」
...最後に瘠(や)せた一塊(ひとかたまり)の肉団をどぶりと湯の中に抛(ほう)り込むように浸(つ)けて...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...無理にもなすという瘠我慢(やせがまん)も圧迫も微弱になったため...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...顔色は真蒼(まっさお)で頬は瘠(こ)け...
沼田一雅 「暗夜の白髪」
...肋骨(あばら)みな瘠せ軍鷄(しやも)の如くに叫べるを聽く...
萩原朔太郎 「氷島」
...人事国事に瘠我慢(やせがまん)は無益なりとて...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...瘠土(せきど)を開拓して膏腴(こうゆ)の地となし...
穂積陳重 「法窓夜話」
...馬も瘠せて小さかった...
水野葉舟 「遠野へ」
...めっきり瘠せてしまったじゃないか...
室生犀星 「香爐を盗む」
...姉はすこし瘠せて青ざめたような...
室生犀星 「幼年時代」
...その瘠せ衰えた髯だらけの恩人の姿を見た時に戸若は……ああ……済まない事をした……と思った...
夢野久作 「衝突心理」
...それは私の右足に相違ない……瘠(や)せこけた...
夢野久作 「一足お先に」
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