...石河幹明記(しるす)瘠我慢の説に対する評論について碩果生(せきかせい)去る十三日の国民新聞(こくみんしんぶん)に「瘠我慢の説を読む」と題(だい)する一篇の評論(ひょうろん)を掲(かか)げたり...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...地は時を追うてますます瘠せ衰え...
内村鑑三 「デンマルク国の話」
...春三郎もそれを聞いて嬉しく思つたが、此頃だん/\文太郎の皮膚の色が惡くなつて、少し瘠も見え、どことなく元氣も銷沈してゐるのを氣にして、時々牛肉位は食ふやうにしたらよからうと注意した...
高濱虚子 「續俳諧師」
...まだ起きて帳面でも記(つ)けていたのであろうか? 妙に皺の多い瘠せた顔の奥から...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...一方クーキンはますます瘠(やせ)せ細りますます黄色くなって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...右手の方(かた)に柵(さく)を控えたのには梅花院殿(ばいかいんでん)瘠鶴大居士(せきかくだいこじ)とあるから大方(おおかた)大名か旗本の墓だろう...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...その時は何だか自分の頬(ほお)が見るたびに瘠(こ)けて行くような気がした...
夏目漱石 「門」
...彼女は熱い鉄板の上に転がった蝋燭(ろうそく)のように瘠(や)せていた...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...燈蕊のように瘠せた脂ッ気のない女ッぷりであったが...
久生十蘭 「魔都」
...その瘠我慢(やせがまん)こそ帝室(ていしつ)の重きを成したる由縁(ゆえん)なれ...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...この樹のものは瘠小で緑色を呈しすこぶる貧弱な姿を呈している...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...瘠せ衰えた老婆が「片膝を立てまして...
正岡容 「我が圓朝研究」
...この狭い瘠せた国土の僅少な生産物に比例して減少し...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...身体(からだ)はステッキのように細くて瘠(や)せていましたので...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...」男がこう言ったとき「瘠せたことは知っているんですが……...
室生犀星 「香爐を盗む」
...どの品物を取り上げても形は瘠(や)せてくる一方ですし...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...瘠せ枯れた白い手で襟元を直して...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...次に瘠せ女から白紙の書物を受け取ると...
夢野久作 「白髪小僧」
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