...瘠我慢(やせがまん)一篇の精神(せいしん)も専(もっぱ)らここに疑(うたがい)を存しあえてこれを後世の輿論(よろん)に質(ただ)さんとしたるものにして...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...色の黒い瘠せぎすな人達が...
ラビンドラナート・タゴール Rabindranath Tagore 宮本百合子訳 「唖娘スバー」
...眼のするどい瘠(や)せがたの青年であった...
太宰治 「古典風」
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陀田勘助 「断片」
...瘠(や)せおとろえた老婆とちがって...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...だが櫟がずん/\と瘠地に繁茂して行くやうに村には丈夫な子供が殖えて行く...
長塚節 「隣室の客」
...少し瘠(や)せたようだ...
夏目漱石 「永日小品」
...父(ちゝ)の頬(ほゝ)が何時(いつ)の間(ま)にかぐつと瘠(こ)けてゐた...
夏目漱石 「それから」
...色の青白い、瘠(や)せた、胸の薄い、頭の大きいのと反比例に首筋の小さい、ヒョロヒョロした深谷であった...
葉山嘉樹 「死屍を食う男」
...行李まで瘠せてやがらあ...
葉山嘉樹 「浚渫船」
...精悍(せいかん)な顔つきをした役人ふうな瘠せた男は...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...眼を伏せてしずまっている冬亭の肩の瘠せが...
久生十蘭 「西林図」
...絵のほうが少し瘠せて若く見えた丈けで大した変りはなく...
牧逸馬 「双面獣」
...傍に瘠せた人を示すのが上分別という文化上の方法...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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室生犀星 「愛の詩集」
...さて霜どきの蝗(バッタ)のように瘠せたからだを身構えることによって...
室生犀星 「しゃりこうべ」
...瘠せこけた身体(からだ)に引っかけた羊羹(ようかん)色のフロックコートの襟をコスリ直した犬田博士は顔を真赤にして謙遜した...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...坂道の途中にて一人の瘠せ枯れたる唐人の若者に出会ひしに...
夢野久作 「白くれない」
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