...藤森氏の文は大家(たいか)たる宇野氏に何(なん)の痛痒(つうやう)も与へぬであらう...
芥川龍之介 「解嘲」
...暑い時なのでその痛痒さがやり切れぬ...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...表皮を剥がれても痛痒を感じない――生育上支障を来さない――むしろそれを喜んでゐるやうに見えるといふ...
種田山頭火 「旅日記」
...母親は齲歯(むしば)の痛痒(いたがゆ)く腐ったような肉を吸いながら...
徳田秋声 「足迹」
...それ人は利害もっとも切なるの点に向かってもっともその痛痒(つうよう)を感ず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...此懲罰すら彼に於ては何の痛痒をも感ぜざりしに似たり彼は尚ほ選擧區に歸りて再選を要求したればなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...而も閣下は此の法案の貴族院に否決せらるゝを見て痛痒の表感なかりしのみならず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...大五郎は何の痛痒も感じない...
豊島与志雄 「変る」
...最も痛痒を感じそうにない僕にその罪を着せる...
豊島与志雄 「自由人」
...我々が痛痒を感じないと思うだろう』と...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...家屋庭園の装飾はただちに我が形体の寒熱痛痒(つうよう)に感ずるに非(あら)ざれども...
福沢諭吉 「教育の目的」
...むしろ小気味の好い痛痒を感じたが...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...加えられた痛痒(つうよう)が消え去ると同時に立ち止まるという風であった...
牧野信一 「ゼーロン」
...ミヅグルマはいささかの痛痒も覚えなかつた...
牧野信一 「沼辺より」
...富国の農業者は割合にほとんど痛痒を感じない場合もあろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...なんの痛痒(つうよう)も感じないばかりでなく...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そう痛痒(つうよう)には感じない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...痛痒(つうしやう)頗る甚(はなはだ)し...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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