...身体(みうち)の痍(きず)を舐(ねぶ)りつつ...
巌谷小波 「こがね丸」
...おまへの唇には痍(きず)がある...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...既に満身創痍(まんしんそうい)の観ある日本帝国は...
海野十三 「空襲葬送曲」
...松方内閣もこのために痍を負い...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...この間のことが矢張多少は精神的に創痍(そうい)をとどめてはいないかと考え...
谷崎潤一郎 「細雪」
...創痍(きず)の治るまでは私は暗い地上に横はつてゐやう!』かういふ一句のあつたことを思ひ出した...
田山録弥 「心の階段」
...さうした生やさしい心の傷痍ではなかつた...
田山花袋 「道綱の母」
...しかしそれは祖国の瘡痍(そうい)を繃帯(ほうたい)せんがためであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼(かれ)は家(いへ)に歸(かへ)つた後(のち)瘡痍(きず)を重(おも)く見(み)せ掛(か)けようとするのには醫者(いしや)の診斷(しんだん)が寸毫(すんがう)も彼(かれ)に味方(みかた)して居(ゐ)なかつたからである...
長塚節 「土」
...蛇(へび)は自由(じいう)に匍匐(はらば)ふには餘(あま)りに瘡痍(きず)が大(おほ)きかつた...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は自分(じぶん)の恐怖(おそれ)を誘(さそ)うた瘡痍(きず)が白(しろ)い快(こゝろ)よい布(ぬの)を以(もつ)て掩(おほ)ひ隱(かく)されたのと...
長塚節 「土」
...菊池寛氏が失明傷痍軍人を招き...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...母の死が私に与えた創痍(そうい)も殆んどもう癒(いや)されたように思い慣れていたこんな時分になって...
堀辰雄 「三つの挿話」
...あの老傷痍(しょうい)軍人は決してくたばらないし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...橘は矢痍(やきず)のあとに清い懐紙(かいし)をあてがい...
室生犀星 「姫たちばな」
...一虎は勝てりといえども満身痍(きず)だらけになります...
吉川英治 「三国志」
...肩の痍(きず)からあふれ出る血しおに...
吉川英治 「三国志」
...矢痍(やきず)がもとで...
吉川英治 「三国志」
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