...始めて予が心の創痍(さうい)を医し得たるの一事は疑ふ可(べか)らず...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...しかし人生の競技場に踏み止まりたいと思ふものは創痍を恐れずに闘はなければならぬ...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...しかし人生の競技場に踏み止まりたいと思うものは創痍を恐れずに闘わなければならぬ...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
......
石川啄木 「一握の砂」
...左の眉の上に生々しい痍(きず)があつて一筋の血が頬から耳の下に傳つて...
石川啄木 「二筋の血」
...今御身が痍を見るに...
巌谷小波 「こがね丸」
...痍(きず)に惱める胸もどき...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...既に満身創痍(まんしんそうい)の観ある日本帝国は...
海野十三 「空襲葬送曲」
...心の傷痍(きず)をも救つて呉れた男に対する感謝の色がはつきりと上つて来てゐた...
田山録弥 「波の音」
...庸三は満身に創痍(そうい)を受けながら...
徳田秋声 「仮装人物」
...滿身悉く傷痍を受けて殆ど完膚なきを見る然り彼れが盛名の時代に死せざりしは實に彼れの不幸なりき大不運なりきさもあらばあれ彼れは他の元勳政治家に比して最も堅固なる根據を有せり政黨の首領として最も素養ある位地を有せり他の元勳政治家は未だ利害を同ふするの政黨を擁するものなく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其(そ)れは古(ふる)い創痍(さうい)の穴(あな)に投(とう)ぜられるにしても彼(かれ)は土間(どま)の鷄(にはとり)の塒(とや)の下(した)に三人(にん)が安心(あんしん)して居(ゐ)るだけの食料(しよくれう)を求(もと)めて置(お)くことが出來(でき)る樣(やう)に成(な)つた...
長塚節 「土」
...蛇(へび)は自由(じいう)に匍匐(はらば)ふには餘(あま)りに瘡痍(きず)が大(おほ)きかつた...
長塚節 「土」
...傷痍軍人といっても...
久生十蘭 「キャラコさん」
...いろんな面で何かの創痍(きず)がさけられないのならば...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...」父はその矢痍(やきず)をしらべた...
室生犀星 「姫たちばな」
...痛いとも思はぬ痍も...
森鴎外 「半日」
...満身創痍の大敗に恥を噛んで国へ帰る将士の気持としては...
吉川英治 「三国志」
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