...病骨を運んで故山に隠れし時を始めとして...
石川啄木 「閑天地」
...病骨真成二験雨ノ方ト一...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...病骨は真に雨を験するの方(ほう)となる...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...残暑去つて秋冷忽病骨を侵す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...摧頽病骨蘇...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...病骨をのせた馬は...
吉川英治 「黒田如水」
...病骨の子ひとりよりは...
吉川英治 「剣の四君子」
...――青年の頃になると、その病骨は、なお、はっきり現われて来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...病骨とはいえ、半兵衛重治の日頃を知っている者は、舅の安藤伊賀守が監禁された、と知っては、(よも、このままではすむまい)と、見ていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...草隠(そういん)の病骨へ...
吉川英治 「新書太閤記」
...病骨の山中人に過ぎないこの方へ...
吉川英治 「新書太閤記」
...この痩せすがれた病骨を進ぜよう...
吉川英治 「新書太閤記」
...半兵衛の病骨にはなお寒いらしかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...病骨の背なかなどさすらせては勿体(もったい)ない」と気がねして...
吉川英治 「新書太閤記」
...御奉公らしいこともならぬこの病骨へ」「いやいや...
吉川英治 「新書太閤記」
...というのは――その年の雨季もすぎ、炎暑の夏もこえて、ようやく涼秋(りょうしゅう)の八月になりかけた頃、半兵衛重治の病(やまい)がどっと重くなって、もう今度は二度と、その病骨に、鎧具足(よろいぐそく)もまとえまいと思われるような容体に陥(おちい)ったことであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...お供をしたいとも思いますが」病骨の体ほど...
吉川英治 「源頼朝」
...森には、梟(ふくろう)が多くいて、昼間も梟の声がする程なので、勘兵衛は、隠士梟翁(いんしきょうおう)と自ら名乗り、(わしも、あの仲間の一羽か)と、わが病骨を、さびしく笑ったりしていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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