...君は新聞の三面記事などに生活難とか、病苦とか、或は又精神的苦痛とか、いろいろの自殺の動機を発見するであらう...
芥川龍之介 「或旧友へ送る手記」
...その一人娘のバージニアが彼の病苦をやさしく慰めはしたものの...
石原純 「ガリレオ・ガリレイ」
...憂慮と病苦とでほとんど失神状態だった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...病苦を慰むものもこれ...
高浜虚子 「子規居士と余」
...病苦ヲ怺エルト云ウコトガ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...病苦が梅干を味はせる...
種田山頭火 「其中日記」
...病苦の生存を長引かせることを僕は好まない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...さしもの病苦が忽(たちま)ち平癒した...
中里介山 「大菩薩峠」
...病苦のやつれが頬を刻んで居りますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...共にその毒に伝染して広く世界の人と病苦死生を与(とも)にすべしとて...
福沢諭吉 「日本男子論」
...しかも病苦と戦いながら...
穂積陳重 「法窓夜話」
...病苦などは殆(ほとん)ど忘れてしまふのである...
正岡子規 「病牀六尺」
...まして病人の側に坐つて見た処でどうして病苦を慰めるかといふ工夫などは固(もと)より出来るはずがない...
正岡子規 「病牀六尺」
...病苦がありながらも御息所はうやうやしく宮をお取り扱いした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...病苦はあなたから去ったように見えるのを私は喜んでいますのに」こう言って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...第三十七章 父子の類似についてこの章はモンテーニュが腎臓結石の最初の発作に見舞われた年の翌年、すなわち一五七九年四十六歳の時に書かれたことは確実で、病苦と、そしてまだ五十にもなっていないのだが、寿命の問題とが、彼に自分を考えさせるとともに、その自己を披瀝させたものと考えられる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すこぶる心静かに現在の病苦に堪えている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...半兵衛もいつか病苦を忘れているかのようであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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