...四十女の浅猿(あさま)しさ!松太郎はお由の病苦を知らぬ...
石川啄木 「赤痢」
...けれどその笑がおもすぐと病苦のなかへ消え失せて...
「草藪」
...私は漸く妹の病苦よりも金銭を先に云う彼が憎くなってきた...
「草藪」
...重い病苦のその笑顔というのが...
鷹野つぎ 「窓」
...病苦を慰むものもこれ...
高浜虚子 「子規居士と余」
...その病苦を慰む事が出来る...
高浜虚子 「俳句への道」
...病苦を訴へた事も一度もございませんでした...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...ことにその病苦が魂の底に潜んでいて眼に見えない場合には...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...僕は僕の身体の隅々に甦ってくるお前の病苦の美しさにみとれているのだ...
原民喜 「夢と人生」
...ましてや病苦に傷ついてゐるであらう辻を考へると...
北條民雄 「道化芝居」
...負担や実績、請求、病苦、辛労なんぞを気にかけぬこと、小さく見ること――それが人間を偉大にするゆえんなのだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...源氏は病苦からまったく解放されたのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...美しさはいよいよ光が添ったようなこのごろの源氏を御覧になったことで宮は御病苦が取り去られた気持ちにおなりになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...病苦の中でも夫人は心配して言うのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ただ病苦の中で拝任の表だけを草して奉った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...病苦の薄らいだ時などに女王は前へおすわらせして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...戦場で傷の痛みに堪えるように床の上でも病苦に堪えるであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...昼の病苦をわすれた代りに...
吉川英治 「宮本武蔵」
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