...これはほとんど病苦と云うものの経験のない...
芥川龍之介 「忠義」
...体内(みうち)の病苦(くるしみ)と...
石川啄木 「鳥影」
...體内(みうち)の病苦と...
石川啄木 「鳥影」
...暫(しば)し病苦と悲境とを忘れて嘲弄的(ちょうろうてき)逆襲に出たのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...長いさまざまの病苦はあったにしても...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...三十二程なく病苦は熱の下降と共に頓に薄らいだ...
高濱虚子 「續俳諧師」
...その病苦を慰む事が出来る...
高浜虚子 「俳句への道」
...あけてはならぬ匣をあけたばかりに、病苦、悲哀、嫉妬(しっと)、貪慾(どんよく)、猜疑(さいぎ)、陰険(いんけん)、飢餓、憎悪(ぞうお)など、あらゆる不吉の虫が這(は)い出し、空を覆(おお)ってぶんぶん飛び廻(まわ)り、それ以来、人間は永遠に不幸に悶(もだ)えなければならなくなったが、しかし、その匣の隅(すみ)に、けし粒ほどの小さい光る石が残っていて、その石に幽かに「希望」という字が書かれていたという話...
太宰治 「パンドラの匣」
...私はわが體驗から確信し得られた、現在の次に來世のある事、現世の三十年五十年は永遠の來世に比べると短い修業の時、試驗の時である事、それで次の世に、病も癒えて永遠に樂しく生きられる事を目標として、病苦に耐へ、神樣の喜び給ふ事をせられ度いこと、など慰問の言葉を述べた、やがて話が終つて椅子に腰をおろさうとすると司會の先生が、『患者の總代が今御禮の御挨拶をするさうですから受けてやつて下さい』との御言葉故、私は又壇の前に進み小腰をかゞめて上と下とで其總代と向き逢つた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...病苦を訴へた事も一度もございませんでした...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...病苦のためひどく気難しくなっている寺川さんが...
外村繁 「澪標」
...ほとんど病苦のその身にあることを知られなかったようであった...
新渡戸稲造 「自警録」
...病苦が少し楽になったようであると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ただ病苦の中で拝任の表だけを草して奉った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...眺め入るや私は病苦をも忘れて...
柳宗悦 「民藝四十年」
...出陣早々もう病苦を訴えるのは何事だと同僚たちが咎(とが)めつつも励ますと...
吉川英治 「新書太閤記」
...病苦を怺(こら)えて使いに来た御身の誠意を買って...
吉川英治 「新書太閤記」
...――自分の病苦を見て...
吉川英治 「宮本武蔵」
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