...病的に削(けず)られている者は...
海野十三 「西湖の屍人」
...汚された女としての彼女の病的に強い自己愛が潜んでいるのもみせつけられて遣切れない気持にもなる...
田中英光 「さようなら」
...その方面では病的に強いけれども...
谷崎潤一郎 「鍵」
...ある一定の高さの音がとくに鋭く病的にその聴覚を刺戟するのかもしれない...
寺田寅彦 「柿の種」
...之は元々骨董収集癖が病的に嵩じた結果らしいので...
戸坂潤 「社会時評」
...益々病的に不気味になってゆく...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...時には病的になって眠れなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私はそのなかを夢遊病的に彷徨し...
豊島与志雄 「情意の干満」
...病的にさへ見える弱々しさと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...働いている七八人の店員達は病的に蒼い顔をして...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...酷く病的に軽く洞ろになつてゐた私の頭にそんな浅はかな考へが浮むだのは...
牧野信一 「痴想」
...病的にちかい目と手つきとから静まって...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...病的にばらばらに...
室生犀星 「幻影の都市」
...病的に弱く薄くなりつつある日本の現代の文化を思うと...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
...病的に過敏になっている草川巡査の神経の末梢がピッタリと捕えたのであろう...
夢野久作 「巡査辞職」
...頭は病的に冴えてゐた...
横光利一 「悲しみの代價」
...病的にすら見えたが...
吉川英治 「平の将門」
...それも病的にではあるが――...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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