...病的に削(けず)られている者は...
海野十三 「西湖の屍人」
...而かも肺結核という――夫(そ)れは寧ろ患者の頭脳を病的にまで明晰(めいせき)にする傾(かたむき)のある所の――不治の病(やまい)に罹(かか)った...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...それ程病的に興奮していたのですから...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...汚された女としての彼女の病的に強い自己愛が潜んでいるのもみせつけられて遣切れない気持にもなる...
田中英光 「さようなら」
...その方面では病的に強いけれども...
谷崎潤一郎 「鍵」
...南アメリカの一部では土人のみか白人までも病的に土を嗜(たしな)み...
寺田寅彦 「話の種」
...唇が病的にひっ吊ったばかりである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...妻を病的にしないか...
外村繁 「澪標」
...益々病的に不気味になってゆく...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...自由を奪われて以来病的に発達した神経によって...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...すでに病的にまでなっている上品ぶろうとする気持から...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...病的に「やきもち」のひどい姑が...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...このロマンチツクな習癖は年と共に段々病的になつて...
村山槐多 「悪魔の舌」
...病的にちかい目と手つきとから静まって...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...が直ぐどうなるかと思うくらい病的にわなわなと震え出した...
室生犀星 「香爐を盗む」
...病的にする以上は...
森鴎外 「半日」
...理智の病的に深い人間が...
夢野久作 「巡査辞職」
...ほとんど病的に感ぜられるほどに捩れている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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