...見えなくなるが疾(はや)いか...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...……骨董屋は疾(とう)に夜遁(よに)げをしたとやらで...
泉鏡花 「瓜の涙」
...悪魔のように疾走(しっそう)する二台の自動車は...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...いい煙草ですわ……でもこの煙草はわたしには少し強(きつ)過ぎるかしら……」やがて汽車は疾駆を終えて...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...髮美はしき妙齡のブリーセーイス本として足疾(と)く走るアキリュウス怒りて船に留れり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...』しか宣んすれば疾風の脚のイーリス命をきき...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...先文 204. XIX 287. XXI 96.しかく陳じて金髮の將メネラオス出で行きつ、鷲の如くに八方にその目を配る――人は曰ふ、鷲は空飛ぶ禽鳥の中に最も目は強し、足疾(と)き兎、林叢の繁みに其身ひそむとも、 675高きに翔けて認め知り、羽音鋭く落し來て、彼を襲ひて速に捕へて息の根を留む...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...勾配(こうばい)の急な町には疾(はや)い小川の流れなどが音を立てて...
徳田秋声 「あらくれ」
...疾(とつ)くにどこかへ吹飛んで...
徳田秋声 「町の踊り場」
...其処へ一台の自動車が疾走してきて...
豊島与志雄 「悪夢」
...もう疾(とう)の昔に殿様の籍を抜かれた駒井甚三郎...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼(かれ)は足(あし)もとが踉蹌(よろけ)る程(ほど)疾風(しつぷう)の手(て)に突(つ)かれた...
長塚節 「土」
...暫らくすると疾風(しつぷう)のやうにスツ飛んで來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」山陽が庚寅より胸疾があつて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...リンツマンの檀那はもう疾(と)っくに金を製造所へ持って往って...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「破落戸の昇天」
...モウ疾(と)っくにシリウス星座あたりへ逃げ去っていたのでしょう...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...その疾駆(しっく)ぶり...
吉川英治 「上杉謙信」
...湖畔(こはん)のほうへ疾風(しっぷう)のようにかけだした...
吉川英治 「神州天馬侠」
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