...若しそれが疾風であれば波が立つ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...アレヨアレヨと云ううちに氷を含んだような冷い猛烈な疾風がピュウピュウと吹きだした...
海野十三 「雷」
...一台の自動車が背後の方から勢よく疾走してきた...
海野十三 「人造人間事件」
...私が鞍(くら)から落ちたのにかまわず疾駆(しっく)する悍馬(かんば)のようで...
高見順 「如何なる星の下に」
...加藤首相痼疾(こしつ)急変して薨去(こうきょ)...
寺田寅彦 「震災日記より」
...260さはれ足(あし)疾(と)きアキリュウス...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...よしこの疾(やまい)痊(い)ゆとも一たび絶えし縁は再びつなぐ時なかるべきを感ぜざるにあらざるも...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...或いはそんなことは疾(と)うの昔に知っているかの如く...
中里介山 「大菩薩峠」
...劇(はげ)しい疾病に取りつかれ...
中里介山 「大菩薩峠」
...己(おのれ)と亡命の苦を共にした公子疾を彼は直ちに太子と立てた...
中島敦 「盈虚」
...あるものは疾(と)く遶る...
夏目漱石 「一夜」
...あたしは疾(と)うからそう睨(にら)んでいるんですが...
夏目漱石 「明暗」
...疾走する快を想つたのである...
牧野信一 「波の戯れ」
...その疾(はや)く放棄せられた研究心はその長寿に比べては一向に御芽出度く無い...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...兵部さま御瘋疾のあとより...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
...武田家の軍旗、一丈八尺の紺地に、疾如レ風...
吉川英治 「上杉謙信」
...心の裡(うち)では疾くから探り合っていた品物にちがいない...
吉川英治 「江戸三国志」
...敵の城内にはもう疾(と)くに...
吉川英治 「新書太閤記」
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