...その疵瑕(しか)は遂に疵瑕たることを免るべからず...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...雀に疵を負わせるようなへまはやらなかった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...障子と敷居をいいかげん疵(きず)だらけにしたころに...
寺田寅彦 「柿の種」
...苦惱激しく惡靈の水蛇の噛める疵により...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...疵は負へどもやむを得ず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...而して治療の術優る醫士らは疵を救ふべく...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...御家の疵には――」と...
直木三十五 「南国太平記」
...その境内に疵(きず)をつけたり...
中里介山 「大菩薩峠」
...お互いに疵(きず)のつかぬうちに...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...伊丹屋の暖簾(のれん)に疵(きず)が付く...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何者のためにか疵を蒙ったことを記して...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...疵をするまでもないものであつた...
平出修 「夜烏」
...ただ憶いだしたと云うだけでも腹立たしくなるような疵痕(きずあと)になった...
本庄陸男 「石狩川」
...俺のこの身内の斬り疵が...
三好十郎 「斬られの仙太」
...評判が立ちますればそれが根本の仏法の疵(きず)になることでございましょう」快く思っていない弟子はこんな答えをした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...耳の後ろから眼尻にかけて貫通した流弾の疵痕(きずあと)が残っている...
横光利一 「夜の靴」
...身(み)不肖(ふしょう)にも小野寺家の嫡孫(ちゃくそん)にて候、かようの時、うろつきては、家の疵(きず)、一門のつらよごし、時至らば、心よく死ぬべしと、思い極め申し候...
吉川英治 「日本名婦伝」
...万が一わしに切り疵をつけるような者にたいしては...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
便利!手書き漢字入力検索