...お母さんが赤坊に対して疳癪(かんしゃく)を起しているのを一度も見ていない...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...例の疳高い一本調子で...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...滅多に疳癪玉を弾(はじ)けさせなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...又疳(かん)の強さうにも見える眉のあたりの色を...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...元來渡邊子は疳癖ありて...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...元来渡辺子は疳癖ありて...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...芸者買の面白さは人を有頂天ならしめ下疳(げかん)の痛さは丈夫を泣かしむ...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...もっとも父は疳癖(かんぺき)の強い割に陰性な男だったし...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...――それに恐ろしい疳性(かんしやう)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...早く出てゆけ疾(と)く去(い)ねと思ふ思ひは口にこそ出さねもち前の疳癪したに堪えがたく...
樋口一葉 「大つごもり」
...疳癪(かんしやく)がおこつた時(とき)には表(おもて)の米屋(こめや)が白犬(しろいぬ)を擲(は)ると思(おも)ふて私(わたし)の家(うち)の洗(あら)ひかへしを光澤出(つやだ)しの小槌(こづち)に...
樋口一葉 「わかれ道」
...一体今まで花子の部屋の電灯が消えていたためしがあったかい? 暗いと疳が立って眠られないといって...
久生十蘭 「魔都」
...疳癖(かんぺき)らしかった爺の一人なんぞは...
堀辰雄 「三つの挿話」
...女や子供の疳(かん)だかい叫びごえがおいおい間遠になっていた...
本庄陸男 「石狩川」
...」「あなたは何をツ!」周子は疳癪を起して彼の背中を強く打つた...
牧野信一 「熱海へ」
...隣室に寝かせてあつた彼の三才の子供が疳高く...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...時々疳癪を起して斯う云つた...
牧野信一 「毒気」
...」「何が……何だい?」一瞬間前の疳癪はジクジクと燻つた儘に圧し潰された私は...
牧野信一 「妄想患者」
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