...葉子の疳癪(かんしゃく)は嵩(こう)じるばかりだった...
有島武郎 「或る女」
...実際博士の疳癪玉は...
薄田泣菫 「茶話」
...だしぬけに東洋中に響き渡るやうな疳高(かんだか)な調子で言つた...
薄田泣菫 「茶話」
...疳癪(かんしゃく)まぎれに頭顱(あたま)を振たくったとみえて...
徳田秋声 「あらくれ」
...時々破裂する伯父の疳癪(かんしゃく)(その故に伯父はやかまの伯父と...
中島敦 「斗南先生」
...疳(かん)が高くなってちゃあ」「まるで腫物(はれもの)へ障(さわ)るようで……」「ふうん」と和尚(おしょう)は腕組を始めた...
夏目漱石 「虞美人草」
...この馬は疳(かん)が強う御座いますから」黒助はさう言ひ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この馬は疳(かん)が強うございますから」黒助はそう言いながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...親分は疳性(かんしょう)で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「主人の金右衞門が疳性(かんしやう)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...流石なり感心の男と折ふし何の疳に障りしやら...
一葉 「暗夜」
...身は疳癪に筋骨つまつてか人よりは一寸法師一寸法師と誹(そし)らるゝも口惜しきに...
樋口一葉 「わかれ道」
...常套的な疳癪を通り越して...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...隣室に寝かせてあつた彼の三才の子供が疳高く...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...疳癪玉以外の実弾は決して見当らなかつたから...
牧野信一 「幽霊の出る宮殿」
...持前の疳癖(かんぺき)の強き殿様なれば評よし...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...それでゐて疳高(かんだか)い聲がする...
三島霜川 「平民の娘」
...カッとした疳筋(かんすじ)の血が下がってみれば...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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