...彼は常に自ら顧て疚しき所あらざりき...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...私には疚しさとすらいうことはできない...
有島武郎 「想片」
...やっぱり疚(や)ましいことはないが...
泉鏡花 「海城発電」
...されども渠は聊(いささか)も心に疚(や)ましきことなかりけむ...
泉鏡花 「海城発電」
...顧みて自ら疚(やま)しい様なこともせぬ...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...少くも渠らが世間の道徳に背(そむ)いたには疚(やま)しくも恥かしくもない立派な哲学的根拠があるように思っていた...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...15.僕はちつとも疚しいところはない...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...――」わたし別に疚(やま)しいことやかいないもんですさかい...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...省みて疚しくない生活...
種田山頭火 「其中日記」
...朝湯、香をいて自戒自粛、――回顧五十年、疚しくない生活、悔のない生活、あたりまへの生活、すなほにつゝましく生活したい...
種田山頭火 「其中日記」
...内に省みて疚(やま)しからず...
中江兆民 「『東洋自由新聞』第一号社説」
...しかしながら自分に疚(やま)しいことはない――今は弁解しても駄目であるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...良心に疚(やま)しいところのあるような歯切れの悪い返答ぶりが...
中里介山 「大菩薩峠」
...疚ましき中に蜜あるはうれし...
夏目漱石 「薤露行」
...彼自身は内に顧(かえり)みて疚(やま)しいところもなければ...
夏目漱石 「野分」
...僕自身もその点については疚(や)ましいところが大いにあるのだから仕方がない...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...何ら身に疚しいところもなく赦しを乞ふなど...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...形てふ好むところに阿ねるを疚しと知りて衰へ初めぬ女は己れを愛するものの為に形づくるといふ教へもあり...
平野萬里 「晶子鑑賞」
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