...ただその大きい目前(もくぜん)の影は疑う余地のない坊主頭(ぼうずあたま)だった...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...これでみてもこれらの観測された現象に対する以上の説明が正しいということはもはや疑う余地のないことである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...最早や少しも疑う余地のないことを確めることが出来た...
江戸川乱歩 「心理試験」
...人間が意識的の努力によって自分の生活を高めることができるという疑う余地のない能力ほど心づよい事実をわたしは知らない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...疑う余地のない署名をしてしまったのです」三人の乗客は...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「ペルゴレーズ街の殺人事件」
...何人も疑う余地のないほど明瞭(めいりょう)な地殻(ちかく)の割れ目である...
寺田寅彦 「怪異考」
...初めて現在のごとき科学の壮麗な殿堂が築き上げられたということは毫(ごう)も疑う余地のないことである...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...又後に至って今日の進化論の思想を単に漫然とではなく実に疑う余地のない程明らかに述べている...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...現実の問題としては疑う余地のない事実である...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...思いっきり穢らわしい疑う余地のないやくざなものの中にも...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...それがもはや疑う余地のないほどピタリと白雲の頭に来ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...疑う余地のないところである...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...ハムレットの精神錯乱はすでに十年前に自然治癒していたことはこれでもう疑う余地のないことになりました...
久生十蘭 「ハムレット」
...疑う余地のないことである...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...まったく疑う余地のない客観的に完全な信頼性が与えられていなければ...
三好十郎 「恐怖の季節」
...疑う余地のない・理解し易い・有益な教訓である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...事件全体がもはや疑う余地のないほど明白になった由...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その点はもう疑う余地のないことでしょう」「その二は」と甲斐は云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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