...この疑う余地のない代赭色の海だけは信じなかった...
芥川龍之介 「少年」
...それから――遠目(とおめ)にも愛くるしい顔に疑う余地のない頬笑(ほほえ)みを浮かべた? が...
芥川龍之介 「少年」
...これでみてもこれらの観測された現象に対する以上の説明が正しいということはもはや疑う余地のないことである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...妾の懐姙(かいにん)は最早疑う余地のない厳然(げんぜん)たる事実なのである...
海野十三 「三人の双生児」
...最早や少しも疑う余地のないことを確めることが出来た...
江戸川乱歩 「心理試験」
...すべてが疑う余地のないほど明白であった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...疑う余地のない事件や説明のつかない現象を一斉にならべ立てて...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「古書の呪い」
...何人も疑う余地のないほど明瞭(めいりょう)な地殻(ちかく)の割れ目である...
寺田寅彦 「怪異考」
...初めて現在のごとき科学の壮麗な殿堂が築き上げられたということは毫(ごう)も疑う余地のないことである...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...又後に至って今日の進化論の思想を単に漫然とではなく実に疑う余地のない程明らかに述べている...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...疑う余地のない恐怖の表情が現われていました...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...ハムレットの精神錯乱はすでに十年前に自然治癒していたことはこれでもう疑う余地のないことになりました...
久生十蘭 「ハムレット」
...学説の各部分が基づく疑う余地のない各論拠の他には...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...疑う余地のないことである...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...もはや疑う余地のない事実である...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...まったく疑う余地のない客観的に完全な信頼性が与えられていなければ...
三好十郎 「恐怖の季節」
...疑う余地のない・理解し易い・有益な教訓である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...少しく時勢を睹(み)る明のある者には疑う余地のないことに違いない...
山本周五郎 「新潮記」
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