...手荒い見物をして半畳(はんじょう)を舞台目がけて投げつけさせるほどのスリルをあたえることができる...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...六畳間にご自分の蒲団とマサ子の蒲団を敷いて蚊帳を吊り...
太宰治 「おさん」
...塚本の手にある畳針ばかりがいつ迄(まで)もきらきら光っているのを...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...あの!」と畳みかける依頼人...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...暑中休暇の来るまで笹村は落着き悪い二階の四畳半に閉じ籠っていたが...
徳田秋声 「黴」
...畳の敷いてあるところに...
豊島与志雄 「変る」
...迂曲(うきょく)し、亀裂し、石畳はなくなり、裂け目ができ、穴があき、錯雑した曲がり角(かど)が入り組み、秩序もなく高低し、悪臭を放ち、野蛮で、暗黒のうちに沈み、舗石(しきいし)にも壁にも傷痕(しょうこん)がつき、恐怖すべき姿で横たわっている、そういうのがパリーの昔の下水道をふり返って見たありさまだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...畳んである羽織を又引掛(ひつかけ)た...
夏目漱石 「それから」
...畳は汚(よご)れているけれども」もと請負師(うけおいし)か何かの妾宅(しょうたく)に手を入れて出来上ったその医院の二階には...
夏目漱石 「明暗」
...「持ち合せた畳針で眼を突いて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...畳にべったり押しつけてみたり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...見れば六畳一間に一間(けん)の戸棚只一つ...
樋口一葉 「大つごもり」
...何か大きな畳(たた)んだ紙きれにあたりました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...――第一そいつは女のことなんか屁とも思っちゃいねえんだ」「その畳屋ってのはどこだ」「栗橋の山形屋の向隣よ」「へえ……」みんなは眼を剥(む)いた...
山本周五郎 「留さんとその女」
...この洞窟のような奥まった六畳の部屋も体を崩すには足る...
横光利一 「夜の靴」
...或ものは畳に圧せられて...
吉江喬松 「五月雨」
...五十畳もある広間である...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして名も知らない電気機械の類がその六畳ばかりの狭っくるしい部屋一杯に置かれてあるきりであった...
蘭郁二郎 「白金神経の少女」
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