...同行者の顔が異様に見ゆるから...
井上円了 「おばけの正体」
...息遣いさえ異様にはずんで来るのを...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...それが異様に赤いのだ...
江戸川乱歩 「悪霊」
...異様に低い嗄声(しゃがれごえ)ではあるけれど...
江戸川乱歩 「悪霊」
...三角ひげが、異様にふるえ、ロイドめがねの中の、両眼がグッとほそくなって、みるみる、邪悪(じゃあく)の形相(ぎょうそう)にかわってきました...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...異様に深刻らしい...
太宰治 「正義と微笑」
...ここに納められる時に異様に感じたのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...この僅かな同志の間にでも異様に立ちのぼった時は...
中里介山 「大菩薩峠」
...銭形平次の眼にも異様に映ったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それが彼の眼には異様におもえた...
原民喜 「永遠のみどり」
...異様に長い尾をひきながら...
久生十蘭 「魔都」
...突堤の上に焼け残つた木株や石が異様に黒ずんで見えてゐる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...」息子は再び目を異様に赫(かが)やかせながら...
堀辰雄 「曠野」
...すこし前から私は彼の顔が異様に変化しだしたのに気づいていた...
堀辰雄 「燃ゆる頬」
...僕は異様に心が躍った...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...その異様に赤つぽい面上には数条の深い頽廃した皺が走つて居...
村山槐多 「悪魔の舌」
...世にも稀な端麗な姿を一際(ひときわ)異様に引っ立てているかのように見える...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そうしてこれを習ってみると、初め異様に、不可解に感ぜられていた舞の手、謡の節、囃子の一クサリの中から、理屈なしに或る気持ちのいい芸術的の感銘を受けられる...
夢野久作 「能とは何か」
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