...同行者の顔が異様に見ゆるから...
井上円了 「おばけの正体」
...明智が見つめていたのは、その座像の方の、異様に無表情な、ツルツルした顔であった...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...母親の顔が異様に青ざめて...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...制帽が異様にもりあがって富士山の如き形になっていて...
太宰治 「惜別」
...この光景は異様に感ぜられなくもない...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...台の物とかいって大きな皿に少しばかり鮨(すし)を入れて持って来るのも異様に感じられた...
田山花袋 「田舎教師」
...異様に大きく見えた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...眼を異様に光らせて――それは...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...眼は異様に光って...
直木三十五 「南国太平記」
...父を待ちこがれるらしいこの子のそぶりを異様に感じながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...筋肉は異様に収縮し...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...異様に近くも感じられて...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...私は自らの力の反作用で五体を異様にしびらせるばかりだつた...
牧野信一 「夜見の巻」
...事態がこうはならぬうちにこの社会は既にその本来の純粋性から異様に退化してしまっており...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...譚詩(たんし)的な時代から全くそのままに伝わっていて、ほかのあらゆるものの中で棺だけが似ているほど、一種異様に黒い、このふしぎなのりもの――これは波のささやく夜の、音もない、犯罪的な冒険を思いおこさせる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...異様に平静で炭坑内の最終のキリハで...
三好十郎 「胎内」
...眼尻が釣り上がって異様に光っている...
夢野久作 「女坑主」
...異様に昂ぶった神経は...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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