...以前は一見異常なる哲學者肌の人と思つたのが極めて穩かな平凡な人になつてゐた...
高濱虚子 「俳諧師」
...まるで女の秘密でものぞくような異常な興味と好奇心で...
高見順 「如何なる星の下に」
...即ち異常なるもの...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...それがアリョーシャに異常な影響を与えたのである...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...否定の底に肯定される異常な「明日」を直接に表現されたものを...
豊島与志雄 「明日」
...何かこうぱっとした明るい異常なものがほしくなっていた...
豊島与志雄 「道連」
...突嗟に久能は異常なものを感じた...
豊田三郎 「リラの手紙」
...人間の経験にしては、余りに、異常な、余りに恐ろしい事実であった...
直木三十五 「南国太平記」
...異常な興味と勇気とをもって...
中里介山 「大菩薩峠」
...今日僕らにとって異常な興味を感じさせる...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...氏獨特の線と色彩とによる異常なメタフオルのために...
堀辰雄 「窓」
...私の胸は異常な驚愕と好奇の念に奇(あや)しく跳った...
松本泰 「日蔭の街」
...だがその鏡に映る美しい数々の作を見た時異常な一つの場面が私の目前に表示される...
柳宗悦 「工藝の道」
...おまえにこんな異常な決心を持続けさせた原因はなんだ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...何とも説明の出来ない異常な感じをあらわしている……その異常な感じそのものが...
夢野久作 「暗黒公使」
...これを呉一郎の覚醒後の異常なる気持ちと直接に結び付けて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...異常な発達を示して来たのである...
和辻哲郎 「孔子」
...そこには異常な事件や非凡な能力は描かれていない...
和辻哲郎 「孔子」
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