...横浜の居留地漸(ようや)く繁華となるや異人館にて異人飲食遊歩の光景...
永井荷風 「江戸芸術論」
...これ岩亀楼(がんきろう)の娼女(しょうじょ)洋銀三枚の揚代(あげだい)(この事文久三年板『珍事五ヶ国横浜ばなし』に出づ)にて異人館に招がれたる処なるべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...しきりに異人館の話をしています...
中里介山 「大菩薩峠」
...築地の異人館へ見物に行ったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...相手が異人館の大番頭だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...偶然あなたのお姿を異人館で見かけました...
中里介山 「大菩薩峠」
...異人館の間取間取を覚え...
中里介山 「大菩薩峠」
...築地の異人館のあの支配人てえやつの女房を...
中里介山 「大菩薩峠」
...異人館の方に未練もあるだろうが...
中里介山 「大菩薩峠」
...異人館の方だって...
中里介山 「大菩薩峠」
...異人館の屋根に異国の旗が風に吹かれてブラブーラこれがほんとの異国(地獄)の旗(沙汰)も風(金)次第イイ……と一気に歌った...
正岡容 「小説 圓朝」
...圓遊の速記を見ると、異人館、ヒンヘット、馬駆(競馬)、奈良の水害、自転車競争、権妻二等親、甘泉、リキュール、フラン毛布、西洋料理と、明治開化の種々相が、皮相ではあるが、南京玉をちりばめたように、惜しげもなく、随所に満ちあふれ、ふりこぼれている、あたかも黙阿弥のざんぎりものの、仕出しのセリフを見るように――...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...出島の異人館の旗が見える...
山本周五郎 「お美津簪」
...あの異人館へ勤めるアマさんがよく掛けてゐるエプロンですね...
吉川英治 「折々の記」
...鬼蔦(おにづた)のつるがスコッチの外套(がいとう)でもかぶっているように絡(から)んでいる異人館の塀際から...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...居留地の異人館ですらまだ多くがランプなのにここには電気がついている...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...日常語として“異人館”とよんでいた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...えらいけんまくで異人館の中からぼくらを目がけて呶鳴り出して来る...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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