...足場が悪いから気を付けろといいながら彼(か)の男は先きに立って国道から畦道(あぜみち)に這入(はい)って行った...
有島武郎 「カインの末裔」
...目も遥かなる畦道(あぜみち)に...
泉鏡花 「活人形」
...畦(くろ)に放した馬の両腹の...
鈴木三重吉 「千鳥」
...百人の北極人がある朝われわれの池に突然あらわれた不細工な格好をした農具――橇(そり)や鍬や畦車(あぜぐるま)や...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...畦(あぜ)を塗る鍬(くわ)の光をかへしつゝ畦塗るや首をかしげて懇(ねんごろ)に四月十二日 大崎会...
高浜虚子 「五百五十句」
...せまい畦道を一列にならんで進み...
太宰治 「逆行」
...どの畦道(あぜみち)も土堤道(どてみち)もすぐゆきづまりになって...
徳永直 「冬枯れ」
...――この二年目の鯉が放たれてる水田は実に賑かで畦道を伝って歩けば...
豊島与志雄 「文学以前」
...田圃の稲はもう刈取られて畦道(あぜみち)に掛けられ...
永井荷風 「買出し」
...畦道には金ぽうげ...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...荷物は其田の畦へ捨てゝ博勞の導く儘に木に縋り乍ら行くと瀑の落口へ出た...
長塚節 「佐渡が島」
...田(た)の畦豆(くろまめ)引(ひ)つこ拔(ぬ)えて土手(どて)の中(ちう)ツ腹(ぱら)へ干(ほ)しちや見(み)た樣(やう)だが...
長塚節 「土」
...五月十三日 今日学校から帰って田に行ってみたら母だけ一人居(い)て何だか嬉(うれ)しそうにして田の畦(あぜ)を切っていた...
宮沢賢治 「或る農学生の日誌」
...女の行く畦道と直角の方向に引返していた...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...田(た)の畦(あぜ)で...
吉川英治 「新書太閤記」
...桑畑の畦(うね)の下に沿っている狭い道を...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...鳴きながら畦(あぜ)の窪(くぼ)みに互いに呼び交しているように...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...野蒜は田圃の畦にあり...
若山牧水 「家のめぐり」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??