...列強の支那に対する態度は畢竟この蝸牛に対する蛍の態度と選ぶ所はない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...これらは畢竟、前提なしの抽象的思索で宇宙の謎を解こうとしてもそれは不可能だということを示すだけである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...叙情的(リリカル)な調子(トーン)のある……畢竟(つまり)周囲(あたり)の空気がロマンチツクだから...
石川啄木 「鳥影」
...これは畢竟(ひっきょう)...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...畢卓(ひつたく)はどうかして上酒数百斛(こく)をわが物として舟に積込み...
薄田泣菫 「独楽園」
...いかなるものを「手ごろ」と感ずるかは畢竟(ひっきょう)人間本位の判断であって...
寺田寅彦 「空想日録」
...畢竟(ひっきょう)...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...如何に徹底した写実も畢竟はフィクションによって歪曲されるということは...
豊島与志雄 「今日の条件」
...白いものの極は畢竟(ひっきょう)...
中里介山 「大菩薩峠」
...直ぐにぐたりと柔かに成つて畢ふ傾がある...
長塚節 「記憶のまゝ」
...「俺(お)ら火(ひい)あたつてたら木(き)の葉(は)さくつゝえたんだつて云(ゆ)つたんだあ」「さう云(ゆ)はつても仕方(しかた)ねえよ」與吉(よきち)のいひ畢(をは)らぬ内(うち)に卯平(うへい)は言辭(ことば)を挾(はさ)んだ...
長塚節 「土」
...夜具は室内を占領して畢つた...
長塚節 「菜の花」
...平均律ピアノ曲バッハ畢世(ひっせい)の大作の一つ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...畢竟人の罪に非ず勢の然らしむる所...
福沢諭吉 「新女大学」
...人間に男女があるのは畢竟(ひっきょう)我が人間たる系統を続かす為めに子を生まねばならぬ重大な役目を持っているからである...
牧野富太郎 「植物記」
...畢竟(ひっきょう)無用の事じゃ」と...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...「抄近時諸家詩畢有作...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...だが畢竟(ひっきょう)は迷いに過ぎない...
柳宗悦 「民藝四十年」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??