...――文芸上の作品は畢竟作家の人間を感ずることの出来る作品である...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...畢竟(ひっきょう)するにこれは中心がないからのことである...
大隈重信 「始業式に臨みて」
...畢竟は論理で勝ちを制したのである...
丘浅次郎 「固形の論理」
...譬へてみたら小鼓の一つの拍子をうち畢(を)へて...
薄田泣菫 「独楽園」
...こうした不思議は畢竟(ひっきょう)コロイドというものの研究がまだ幼稚なために不思議と思われるのであって...
寺田寅彦 「自由画稿」
...「だがな隱し子だから當分顏も見ることが出來ないや」と主人いひ畢つた時「そりや女はもつと酷いだらう...
長塚節 「開業醫」
...太十は草刈鎌を研ぎすましてまだ幾らもなって居る西瓜の蔓をみんな掻っ切って畢った...
長塚節 「太十と其犬」
...白(しろ)い菅笠(すげがさ)は雨(あめ)に曝(さら)されゝばそれで破(やぶ)れて畢(しま)ふので...
長塚節 「土」
...俺(お)らにこんで爺樣(ぢさま)が代(でえ)の借金(しやくきん)拔(ぬ)けねえで居(え)んだからそれせえなけりや泣(な)かねえでも畢(を)へんだよ...
長塚節 「土」
...火(ひ)は瞬間(しゆんかん)に處々(ところ/″\)落(お)ち窪(くぼ)んで窶(やつ)れた屋根(やね)を全(まつた)く包(つゝ)んで畢(しま)つた...
長塚節 「土」
...畢生(ひっせい)の大傑作「冬の旅」二十四曲は...
野村胡堂 「楽聖物語」
...死の一週間前に脱稿した畢世(ひっせい)の大作『食物辞典』は...
野村胡堂 「胡堂百話」
...畢竟するに平家や謡曲等の詩文は...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...鳥目(てうもく)一貫文(くわんもん)送給候畢(おくりたまひさふらひぬ)...
長谷川時雨 「尼たちへの消息」
...畢竟演説を学ばざるの罪なり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...これ畢竟我輩の浅見寡聞のいたすところと...
穂積陳重 「法窓夜話」
...畢竟従来の論理学が盛んに論議し来った問題と同一ではないかとの疑問である...
三木清 「語られざる哲学」
...畢竟、彼は人類の姿を描き出すことができない...
和辻哲郎 「転向」
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