...苅残(かりのこ)しの小さな茄子畠で……そういえば...
泉鏡花 「遺稿」
...里鴉(さとがらす)畠(はた)をあらさむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...檐端に近き小畠の大根は...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...蛍の光の曲をくりかえしくりかえし奏しながら菜の花畠のあいだをねってあるいて...
太宰治 「逆行」
...畠もこしらへませう...
豊島与志雄 「ふしぎな池」
...後(うしろ)の黒い常磐木(ときわぎ)の間からは四阿屋(あずまや)の藁(わら)屋根と花畠(はなばたけ)に枯れ死した秋草の黄色(きばみ)が際立(きわだ)って見えます...
永井荷風 「監獄署の裏」
...三千代の父はかつて多少の財産と称(とな)へらるべき田畠の所有者であつた...
夏目漱石 「それから」
...畠の中から短刀まで捜し出したじゃありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...先祖から残されて来た山林田畠はもとより...
火野葦平 「糞尿譚」
...隣人の畠より柔らかき玉菜を盗む罪と夜深く神殿を荒す罪と相ひとしとは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...畠作(はたさく)に力を入れる東日本の農村などでは...
柳田国男 「こども風土記」
...すでに足利期から畠を開発して村を作る風が...
柳田國男 「地名の研究」
...領主の畠山高国(はたけやまたかくに)という人が...
柳田國男 「日本の伝説」
...多くはこれも自分の畠を持っていて...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...炒粉を山畠に働いて居る父の処へ持って行く児が...
柳田國男 「夢と文芸」
...そのほかは常に未明より起き出で、田畠を作り、風呂を湧かし、炊爨(すいさん)の事を欠かさず...
夢野久作 「白くれない」
...「さもこそ」と、この夕、北畠具行が、六波羅の戦気ただならず、とべつな諜者からうけていた、あの一報もうなずかれる...
吉川英治 「私本太平記」
...然るところ、今朝に及び、北畠殿には、はや御当家と、お手切れの覚悟あると聞き、さてはと、臍(ほぞ)を噛みましたものの、もはやどうもなりませぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
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