...戀に惱んで畠(はたけ)に眠(ね)てゐる姿...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...例の花畠が一目で見おろせる...
海野十三 「爆薬の花籠」
...遠くの畠を見るときは...
太宰治 「女生徒」
...二本三銭の梅が咲きはじめた・明日はお正月の数の子まで貰つた・ぐるりとまはつてまたひとりになる霜枯れの菊の枯れざま・霜の大地へコマぶつつける洟垂息子の独馬(マヽ)は強いな降つてきたのは煤だつた畠の葉ぼたんのよう売れてさみしくなる夕ざれは豆腐屋の笛もなつかしく十二月卅一日曇つて寒い...
種田山頭火 「行乞記」
...麦畑と桑畠、その間を縫うようにして二人は歩いた...
田山花袋 「田舎教師」
...どこかに穴か、溝か、畠か、明家(あきや)がありはしないかと思ったのである...
オシップ・ディモフ Ossip Dymoff 森鴎外訳 「襟」
...A Lewis, An Introduction to Sociology(高畠訳『社会主義社会学』・改造社)などが...
戸坂潤 「科学論」
...畠や林がそのまゝ殘つてゐたら...
永井荷風 「畦道」
...柿の葉は花より赤く蜜柑の熟する畠の日あたりにはどうかすると絶えがちながら今だに蟋蟀(こほろぎ)の鳴いてゐる事さへあるではないか...
永井壮吉 「冬日の窓」
...むくげの木にかこまれた畠の中にありました...
新美南吉 「百姓の足、坊さんの足」
...大根畠の」平次は死骸の上に眼を落しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...那覇町を出て低温な甘蔗畠を過ぎ三里ばかり...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...たとえ貧しく我が家畠売り払うことになろうとも...
藤野古白 藤井英男訳 「戦争」
...お咲は道路に飛び上るとあとをも見ずに町への桑畑の切株を避けながら畠をつッ切つて行つた...
室生犀星 「命」
...たとえば畠作農業の生産力の加わって来たなどは近世の現象であった...
柳田國男 「垣内の話」
...村の人数が殖え田畠が多くなると...
柳田國男 「地名の研究」
...これを畠の中に少しずつ離して栽(う)えている...
柳田国男 「雪国の春」
...北畠家の忠臣をもって任じておらるるが...
吉川英治 「新書太閤記」
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