...思わず掉下(ふりおろ)す得物を留めると...
泉鏡花 「婦系図」
...天然現象(花鳥)に心を留めると忽(たちま)ちゆとりが出来る...
高浜虚子 「俳句への道」
...読んでいる本を突き留めるには...
谷譲次 「踊る地平線」
...結局この記録を書き留める意義がなくなってしまう訳ですから...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...瞬間に過ぎ去るような現象を捕えるのにはやはり「水ぎわまでの間に敵を仕留める」呼吸を要するであろう...
寺田寅彦 「空想日録」
...わたくしは付添の女中の呼留める声を後に崖の段々をかけ下り...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...道庵先生じゃございませんか」大きな宿屋の二階から呼び留める声...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを差留める力を持ち合わすものがない...
中里介山 「大菩薩峠」
...力を以て引留めることの限りではないと...
中里介山 「大菩薩峠」
...留めるのを外へ出て...
夏目漱石 「それから」
...強ひて平次を引留めることも出來なくなりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お晝の支度をしましたよ」などと引留めるお靜の聲をぼんのくぼのあたりに聽いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...貧士の一人や半分を仕留めるのに手間ひまはかけない...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...今後いつまで君の面影を私の心に留める事であろう?(「心」昭和三七年五月)...
正宗白鳥 「弔辞(室生犀星)」
...で繋ぎ留めるなどいうたのであろう...
南方熊楠 「十二支考」
...弟は目でわたくしの傍へ寄るのを留めるやうにして口を利きました...
森鴎外 「高瀬舟」
...奥の離座敷に上等の客を留めることにしている...
森鴎外 「二人の友」
...記憶に留めるほどの刺激を受けたこともなかった...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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