...中天に月冴(さ)え渡るセエヌ河畔はアルキサンドル橋のたもとに...
谷譲次 「踊る地平線」
...岩村田の街はづれまで江畔老が見送つて下さる...
種田山頭火 「旅日記」
...自分は猶(なほ)少時(しばし)其池の畔(ほとり)を去らなかつた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...これが吟風梅だ」「その畔道(あぜみち)に小さくなっているのが迷径梅」「それ践草梅」「それ胆雲梅」「そっちのは歌聖梅」「あの一本立ちは無人梅」「池の傍のは沃魚梅」「ははあ...
中里介山 「大菩薩峠」
...これが湖畔の町に於ても目抜きの巷(ちまた)でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...畦畔(くろ)が殊更(ことさら)に白(しろ)い線(せん)を描(ゑが)いて目(め)に立(たつ)た...
長塚節 「土」
...野尻に雪が來て、湖がうすかわをかぶったように、少しずつ凍っていくと、ペットはさびしさで耐えられなくなって、毎晩、湖畔に降りては、水に向かってほえたてていた...
林芙美子 「美しい犬」
...扈従が総出で湖畔を隈なくたずねまわったが...
久生十蘭 「泡沫の記」
...カイラースの湖畔にこそ...
正宗白鳥 「軽井沢にて」
...日ざしの明るい森を背にして睡蓮の咲く池畔に立っている妖艶(ようえん)な姿であった...
松本泰 「日蔭の街」
...百花園の末枯れた蓮池の畔を歩いていた頃から大分空模様が怪しくなり...
宮本百合子 「九月の或る日」
...鶴の青銅の噴水のある池の畔(ほとり)の亭(ちん)にかけて降る雪を眺めていたら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...姥神はたいてい水の畔(ほとり)に祀ってありました...
柳田國男 「日本の伝説」
...ことごとく湖畔の白馬城に身を投じて...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...不忍(しのばず)の池の畔(ほとり)をまわって...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...その畔の小徑を湖水の岸まで歩いて行つた...
吉江喬松 「霧の旅」
...橋の畔(ほとり)で...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...それは云わずと知れたアンジアン湖畔の別荘で分捕った品物の総目録だ...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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