...宗像博士を現代随一の名探偵として畏敬(いけい)していた...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...心そゞろに畏れを抱くにいたりぬ...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...施無畏とは、無畏(むい)を施すということで、元来、仏さまのことを一般に施無畏と申しますが、ここでは観音さまを指(さ)すのです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...キミヲ畏敬(イケイ)シ...
太宰治 「創生記」
...畏れ多いことをいたしまして...
田中貢太郎 「放生津物語」
...私を見たら恐縮したみたいにズボンの膝(ひざ)そろえて畏(かしこ)まって...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...今はこの犬を畏愛(いあい)するようになっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...数百の島民児童の眼が再び心からなる畏敬の色を浮かべて新しい先生の姿を仰ぎ見た...
中島敦 「南島譚」
...文壇的にも先輩として畏敬してゐたのである...
萩原朔太郎 「追憶」
...金十郎はおそれ畏み...
久生十蘭 「奥の海」
...その周りに家傭(かよう)どもと村の者が畏まっていたが...
久生十蘭 「湖畔」
...『馬経』を引いて馬特に新しい灰を畏る...
南方熊楠 「十二支考」
...かけまくも畏(かしこ)けれどもそのかみの秋思ほゆる木綿襷(ゆふだすき)かな昔を今にしたいと思いましてもしかたのないことですね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...すでに三尺の童子といえどもこれを畏敬せざる者はないのであるが...
柳田国男 「雪国の春」
...お末に畏(かしこま)って...
吉川英治 「新書太閤記」
...黙礼をもって旨を畏(かしこ)まった...
吉川英治 「新書太閤記」
...けむたそうに煙の中に畏(かしこ)まった...
吉川英治 「新書太閤記」
...この謹直な君子人(くんしじん)のまえでは、将門も、かつての洟垂れ童子の頃そのまま、ただ、畏まって、往年の恩義を謝したり、これからの勤勉と、家運の挽回をちかうくらいが、関のやま、口に出る話題であった...
吉川英治 「平の将門」
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