...余は奥村政信が堺町(さかいちょう)の町木戸(まちきど)より片側(かたかわ)には中村座片側には人形芝居辰松座(たつまつざ)の櫓(やぐら)を見せ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...町木戸(まちきど)の大番屋(おおばんや)で召捕(めしとら)れた売女の窮命されている有様が尾に鰭(ひれ)添えていかにも酷(むご)たらしく言伝えられている最中(さいちゅう)である...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...からくも町木戸をあけさせた時代である...
野村胡堂 「江戸の昔を偲ぶ」
...町木戸をあけさせたのである...
野村胡堂 「胡堂百話」
...町木戸がうるさいから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...路地の入口には町木戸の番屋があつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...町木戸の裏の番屋の油障子(あぶらしやうじ)を覗きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...町木戸の閉まる前だつたのか」「亥刻(よつ)そこ/\で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...町木戸の無いところを選(よ)って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今朝町木戸が開いてから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一丁目の町木戸に訊いて見ましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...辻番や町木戸を通つたこともない」平次はさう言ひながら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...町木戸を避(さ)け...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...にわかに町木戸がふやされ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...町木戸の閉(とざ)される合図だ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...町木戸やなにかがなければ...
山本周五郎 「さぶ」
...――町木戸を除(よ)けろ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...お早打(はやうち)が」二騎、町木戸から、ほこりを立てて、城門の方へ駈け去った馬蹄(ひづめ)の音にも、さして事々しく、天下の急変の前駆(ぜんく)とは、耳そばだてる者もなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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