...男らしさ、というこの言葉の単純性を笑うまい...
太宰治 「姥捨」
...狸は兎にけふはひどく寛大に扱はれるので、ただもうほくほくして、たうとうやつこさんも、おれのさかんな柴刈姿には惚れ直したかな? おれの、この、男らしさには、まゐらぬ女もあるまいて、ああ、食つた、眠くなつた、どれ一眠り、などと全く気をゆるしてわがままいつぱいに振舞ひ、ぐうぐう大鼾を掻いて寝てしまつた...
太宰治 「お伽草紙」
...死んだウェンデルのほうこそよっぽど男らしさがある...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...勇ましい男らしさと誤りのない精確さとがあつた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...なんとも言われない男らしさと...
中里介山 「大菩薩峠」
...「その男らしさは剣や槍(やり)で腹をつらぬかれているのに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...かれらの人物の毅然(きぜん)たるきびしさと端正な男らしさとを思った...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...初めてのがああだったと市の関係者や校長仲間の男らしさに抵触しないための心くばりです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そういう男らしさは文学の領域にも残存して居りますから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...女らしさを活かし切るだけの男らしさが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何か本当の男らしさ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いろいろな形で文学を歪める作用をしている中に男らしさの問題があると思いはじめました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...男らしさの感覚から萎靡(いび)させられているのね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...都の女はすての顔立にある男らしさを美しいといい...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...その「男らしさ」を失った人間として批難されねばなりませんが...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
...男子も父とならないため「男らしさ」を失うといわねばならないでしょう...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
...(さあこい! おいらのおじさんたちの男らしさを見てくれ!)そんな誇(ほこ)りがどこかにあった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...男らしさの心構えが押し出されてくる...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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