...私どもには、お前さんが、男らしさも、分別も、自尊心も、一つも無いといふ事がよく分りました...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...狸は兎にけふはひどく寛大に扱はれるので、ただもうほくほくして、たうとうやつこさんも、おれのさかんな柴刈姿には惚れ直したかな? おれの、この、男らしさには、まゐらぬ女もあるまいて、ああ、食つた、眠くなつた、どれ一眠り、などと全く気をゆるしてわがままいつぱいに振舞ひ、ぐうぐう大鼾を掻いて寝てしまつた...
太宰治 「お伽草紙」
...死んだウェンデルのほうこそよっぽど男らしさがある...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...勇ましい男らしさと誤りのない精確さとがあつた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...その忍耐の男らしさ...
中井正一 「美学入門」
...その耐えきるという男らしさ...
中井正一 「美学入門」
...率直さと男らしさがあったので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...昔の男らしさなど...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...太ツ腹の男らしさを装ひ...
牧野信一 「父を売る子」
...内海のきび/″\した男らしさや...
正宗白鳥 「假面」
...そういう男らしさは文学の領域にも残存して居りますから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...女らしさを活かし切るだけの男らしさが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いろいろな形で文学を歪める作用をしている中に男らしさの問題があると思いはじめました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...男らしさの感覚から萎靡(いび)させられているのね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...だもんだから戦場でめぐり合う兵士たちの男らしさに男でさえ特殊な印象をうけ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...瞬間の処置に動じない男らしさは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...都の女はすての顔立にある男らしさを美しいといい...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...義と侠の男らしさを皮にして――)新興男伊達なるものが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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