...とっても私は幸福よ」「女には、幸福も不幸も無いものです」「そうなの? そう言われると、そんな気もして来るけど、それじゃ、男の人は、どうなの?」「男には、不幸だけがあるんです...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...知らない男の人の肩車に乘つて私はそれを眺めた...
太宰治 「思ひ出」
...私は、そのほうの事では、男の人を、あまり信用して居りませんし、また、滅茶に疑っても居りません...
太宰治 「きりぎりす」
...おう、男の人って、どうしてこう、仕事仕事……と、そればかりを大事にするんでしょう...
豊島与志雄 「食慾」
...そして、付加へて言ふことに、「あの人、男の人、好き...
中島敦 「環礁」
...十五「先刻誰だか男の人が一人座敷にいたじゃないか」「あれ高木さんよ...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...町中の若い男の人氣を背負つて居たのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...男の人は簡単にすませるが...
長谷川時雨 「牢屋の原」
...クゥシェ夫人の失踪になにかの関係があったと思われているレーモンド・デァールという男の人相にそっくりである...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...シヤツとズボンだけの男の人が...
槇本楠郎 「プールと犬」
...男の人は負け惜みが強いからそんな事を云い度いのだと...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...それは全く男の人の言うなりであった...
宮本百合子 「幸福の建設」
...あどけ無い甘ったれ屋さんな所が若い男の人には魅力なのね...
三好十郎 「樹氷」
...一つ摺って御覧なさい」客「イヤハヤ僕は味噌(みそ)をさえ摺る事が下手(へた)ですからとても駄目(だめ)です」妻君「男の人は誰でも台所の事を軽蔑して飯(めし)の炊(た)きようも知らんとか...
村井弦斎 「食道楽」
...見れば、男の人は、しゅすの着物(きもの)の上に、毛皮(けがわ)をふちにつけた長いマントを着て、はね毛の飾(かざ)りのついたぼうしをななめにかぶり、胸(むね)には、世にも美しいくさりをさげています...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...「このへちま野郎ども」男の人足なら赤鬼はそうどなる...
山本周五郎 「さぶ」
...男の人達が一々唇をわななかし...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...歌原の奥さんを怨(うら)んでいる男の人は随分多いから...
夢野久作 「一足お先に」
便利!手書き漢字入力検索