...二人は申合せたように両方から近づいて...
有島武郎 「カインの末裔」
...何れも何れも申合せた樣に...
石川啄木 「赤痢」
...はた又吉野と申合せての事か...
石川啄木 「鳥影」
...老女は猶かにかくと申合せる...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...彼等は申合せた様に...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...申合せた様に同じ場所を眺めながら...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...申合せをしたのでもなんでもなく...
大下宇陀児 「乱歩分析」
...ピントを覗く爲に皆申合せたやうに羽織の裾をまくつて頭に冠ると...
寺田寅彦 「伊香保」
...銀行会社は重役頭取(とうどり)より下は薄給の臨時雇のものに至るまで申合せたるやうに白き立襟の洋服を着(き)手に扇子(せんす)をパチクリさせるなり...
永井荷風 「洋服論」
...そこらを片づけてゐた細君も一度に申合せたやうに黙つてしまつて...
永井荷風 「来訪者」
...全村申合せて作らない事にして居るがこれは甚だ惜しい事だと思う...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...互いに申合せて同居(どうきょ)するのである...
新渡戸稲造 「自警録」
...銘々に申合せて生意気のありたけ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...再度の暴発を未然に制圧するため申合せて...
久生十蘭 「海難記」
...ひそかに申合せて唐突に兵隊たちの居住区へ斬りこんだ...
久生十蘭 「ノア」
...当分の間は子供の夜遊びは厳禁しようと各戸で申合せたそうだった...
牧野信一 「鬼涙村」
...お客の少ない昼間のうちに申合せて着物のお洗濯をしているのですよ...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...そんなに万人が万人申合せたように...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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