...』と甲高い声で云つて玄関まで来たが...
石川啄木 「病院の窓」
...何んて大きな観音様でしょう」とびっくりしたような甲高い声がした...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...「窓ぎわの者がいちばんひどいんですよ」と云う甲高い声もまじった...
鷹野つぎ 「窓」
...これも「ほうッ」と云うような甲高い声で叫んだかと思うと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...根気よく呼びつづけるローゼマリーの細い甲高い声が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...わざと甲高い声を出して半狂乱のように云い...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ほそい甲高い声になった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...」びっくりするような甲高い声をあげて...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...下の浪人達は、濁った声で、甲高い声で、議論をしたり、争ったりしていた...
直木三十五 「南国太平記」
...お計さんが甲高い声で何か云っていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...一個撃(シングル)ならお相手するわ」と、甲高い声で叫ぶ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...甲高い声が、この居酒屋をやつてゐる老婆と罵りあつてゐた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...アルバムに郵便切手を貼るしか能がないのに……」不意に車いすの男が厳しい口調の甲高い声で言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...くれ」ともう一人の小さい女の子が甲高い声で言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...小さい奥さまぢやない?」お妙が突然甲高い声を挙げたので...
牧野信一 「お蝶の訪れ」
...かかるぜもう」そのとき仕事場のほうで芳年の甲高い声が聞こえた...
正岡容 「小説 圓朝」
...聞えるのは客を送り迎える小女たちの嗄れて甲高い声ばかりであった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...真理子は甲高い声で笑いながら...
山川方夫 「演技の果て」
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