...黒い垢すりの甲斐絹(かひき)が何度となく上をこすつても...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...甲斐絹裏(かいきうら)の...
伊藤左千夫 「春の潮」
...甲斐絹問屋の番頭だったことは...
太宰治 「新樹の言葉」
...玉甲斐絹(たまかいき)のように光っている...
谷崎潤一郎 「秘密」
...甲斐絹(かいき)の表をつけた木綿の上蒲団であった...
直木三十五 「南国太平記」
...羽二重(はぶたえ)か甲斐絹(かいき)か精好(せいごう)か綸子(りんず)でなければなりません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女の仕事は機織(はたお)りであつて即ち甲斐絹(かいき)を織り出すのである...
正岡子規 「病牀六尺」
...その甲斐絹を織る事は存外利の多いものであつて一疋(いっぴき)に二...
正岡子規 「病牀六尺」
...甲斐絹の原料とすべき蚕(かいこ)はやはりその村で飼ふては居るがそれだけでは原料が不足なので...
正岡子規 「病牀六尺」
...その出来上つた甲斐絹は吉田へ行つて月に三度の市に出して売るのである...
正岡子規 「病牀六尺」
...胴のみ鼠甲斐絹(ねずみかいき)の裏つけたるをはおる...
三木竹二 「いがみの権太」
...勝山城のあった谷村(やむら)町は「甲斐絹(かいき)」の産地として名があります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...甲斐絹屋(かいきや)の別宅に来てくれないか」お粂が考えこんでいる様子に...
吉川英治 「江戸三国志」
...あくまで金持ちの甲斐絹屋(かいきや)...
吉川英治 「江戸三国志」
...秦野屋を江戸の甲斐絹(かいき)商人とばかり信じているお粂にはまさかそれが...
吉川英治 「江戸三国志」
...どこの化物(ばけもの)さ」「江戸の甲斐絹屋(かいきや)と言ったなあ口から出まかせで...
吉川英治 「江戸三国志」
...鼠甲斐絹(ねずみかいき)のかげ寒く...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...それ故父の顔も見ず甲斐絹(かひき)袋のまゝ渡し升と...
若松賤子 「黄金機会」
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